うひょひょひょひょひょ。
ぐっ。新年早々、現れやがったな。
真冬なのに、なぜ死滅しないのだ、邪悪なT君よ。
「いや~年が明けてから暖かいじゃないですか~。
なので元気いっぱいなんですよ~しかもポテトヌードルとあっては、
いてもたってもいられませんよ~」
一人で浮かれているんじゃない。
ポテトヌードルがどうしたというのだ。
「またまた~ポテトフライそばを
大阪まで喰いにいった人とは思えませんね~。
それにしても、カップ麺になるのに時間がかかりましたね~。
さすがにコレをカップにするなんて、プライドが許さなかったんでしょうかね~」
そんなこと知るか。
こんなモノ、誰が喰うというのだ。
「もっと正直になりましょうよ~。
ラーメンでも焼きそばでも、ポテトフライをトッピングしないでは
いられない体になったんじゃないですか~うひょひょひょ」
おい。焼きそばにはまだポテトフライは入ってないぞ。
余計なコトを言うんじゃない。もし販売されたらどうするのだ。
「それこそ桃源郷ですよ~。
焼きそばにポテトフライ。激辛だったらなおアレですよね~。
ペヤングとか一平ちゃんとか、やってくれませんかね~」
邪悪なT君はそう言いながら、
曖昧な笑みを浮かべていたが、
今こそチャンスとばかりに、懐にしのばせておいた
チェーンソウで奴の胴体を真っ二つに。
「うひょ~何てコトするんですか~」
そう言いながらも、邪悪なT君は楽しそうで、
真っ二つに分かれた体はそれぞれ別方向に向かって動き出した。
片方(邪悪なT君1号)は、ポテトヌードルを求めてコンビニへ。
もう片方(邪悪なT君2号)は、まだ誰も見たことのない
ポテトフライ入りの焼きそばへの旅に出るのでした。