Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

居心地の悪さがアート

2012年06月30日 | 日々、徒然に
東京都現代美術館「トーマス・デマンド展」に行く。
ドイツ美術界を代表する写真家で、
厚紙で自作した精巧なレプリカを撮影する人、だ。



たとえば一般家庭のバスルームや流し、
フィルム倉庫やアメリカ大統領の執務室といった、
現代でよく見られるひとつの場面を本物そっくりに作りあげ、
それを写真に撮ったものが展示されている。

本物と見まがう精巧さだが、
よく見ると、紙の質感がわかってきて
どこか心が落ち着かなくなってくる。
本物に似ているけど、ちょっと違う。
そのあたりの居心地の悪さが、
現代アートとしての面白さなのだろう。

東京都現代美術館は江東区の
アクセスの悪いところにあるのだけど、
いつも刺激的な展示をしてくれるので、気になる美術館である。

展示室に行くまでのエスカレータから、
地下のホールを上から見下ろすことができるのだけど、
そこで東京の街のミニチュアセットが作られていた。
特撮ファンとして有名な庵野監督が館長をつとめる
「特撮博物館」の準備中だということがわかる。
特撮のミニチュアや小道具が多数展示されるらしい。
ジブリと提携しているらしく、
『風の谷のナウシカ』に出てきた
巨神兵の実写短編映画も上映されるとのこと。
監督は樋口真嗣とな。夏の楽しみがひとつ増えた。


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