「総特集いしいひさいち」(KAWADE夢ムック)を読む。
この人は天才と言っていいと思うのだけど、
いしいひさいちのデビュー40周年を記念したムック。
いしい作品が好きでたまらない人たちが
丁寧に作り上げた本で、嫉妬してしまうほどの完成度。
なによりも作者と作品への愛情が
たっぷりと感じられるところが素晴らしい。
ムックというものは、
こうやって作るものだと思い知らされた次第。
いしいひさいちは、徹底的な取材嫌いとして有名で、
ほとんどメディアにその顔を見せない人だけど、
「でっちあげインタビュー」と題して、
いつもの手書きで、おちゃらけながらも
自作自演のインタビューが巻頭に。
驚くほど率直に自分の漫画家人生を語っている。
いがらしみきお、西原理恵子、吉田戦車、
とり・みき、さそうあきらなどのトリビュート漫画も素敵。
書き殴ったかに見える絵のうまさを分析する、
とり・みきの指摘が秀逸だ。
単行本未収録の『ゲームセット』が、
なんともいえない叙情にあふれていて、
笑いながらも、人間観察の鋭さに感服する。
あと『前戯なき戦い』という
出版社同志の抗争を笑い飛ばした作品も楽しい。
『仁義なき戦い』(本人が一番好きな映画らしい)をもじっているのだけど、
こういうものをパロディというのだろう。
お手本のような4ページ。
自分はそれほどファンではないと
思っていたけれど、『タブチくん』を始めとする作品群は読んでいたし、
キャラクターを使い回す「スターシステム」を取っているので、
バイトくん、ヒロオカ、三宅さん、ナカハタ、ヤスダ、
みんな馴染みがあって、キャラ一覧のページは眺めているだけで楽しい。
地底人に最低人、懐かしいなあ。
『女(わたし)には向かない職業』の藤原先生は最高のキャラだと思う。
あと『ののちゃん』に出てくる、ワンマンマン(ナベツネ)、
もったいないおばけ、お母さん(まつ子)につきまとう「不安くん」など、
キャラクターの造詣に長けた人でもある。
語るところの多い、いしいひさいちだからこそ、
こうした特集ムックの必要性がある。
それでも40周年とはいえ、よく出たなと思う。
作り手の人たちの心意気を讃えたいと思います。
この人は天才と言っていいと思うのだけど、
いしいひさいちのデビュー40周年を記念したムック。
いしい作品が好きでたまらない人たちが
丁寧に作り上げた本で、嫉妬してしまうほどの完成度。
なによりも作者と作品への愛情が
たっぷりと感じられるところが素晴らしい。
ムックというものは、
こうやって作るものだと思い知らされた次第。
いしいひさいちは、徹底的な取材嫌いとして有名で、
ほとんどメディアにその顔を見せない人だけど、
「でっちあげインタビュー」と題して、
いつもの手書きで、おちゃらけながらも
自作自演のインタビューが巻頭に。
驚くほど率直に自分の漫画家人生を語っている。
いがらしみきお、西原理恵子、吉田戦車、
とり・みき、さそうあきらなどのトリビュート漫画も素敵。
書き殴ったかに見える絵のうまさを分析する、
とり・みきの指摘が秀逸だ。
単行本未収録の『ゲームセット』が、
なんともいえない叙情にあふれていて、
笑いながらも、人間観察の鋭さに感服する。
あと『前戯なき戦い』という
出版社同志の抗争を笑い飛ばした作品も楽しい。
『仁義なき戦い』(本人が一番好きな映画らしい)をもじっているのだけど、
こういうものをパロディというのだろう。
お手本のような4ページ。
自分はそれほどファンではないと
思っていたけれど、『タブチくん』を始めとする作品群は読んでいたし、
キャラクターを使い回す「スターシステム」を取っているので、
バイトくん、ヒロオカ、三宅さん、ナカハタ、ヤスダ、
みんな馴染みがあって、キャラ一覧のページは眺めているだけで楽しい。
地底人に最低人、懐かしいなあ。
『女(わたし)には向かない職業』の藤原先生は最高のキャラだと思う。
あと『ののちゃん』に出てくる、ワンマンマン(ナベツネ)、
もったいないおばけ、お母さん(まつ子)につきまとう「不安くん」など、
キャラクターの造詣に長けた人でもある。
語るところの多い、いしいひさいちだからこそ、
こうした特集ムックの必要性がある。
それでも40周年とはいえ、よく出たなと思う。
作り手の人たちの心意気を讃えたいと思います。