Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

哀悼というわけには

2020年12月13日 | 日々、徒然に
キム・ギドク監督について。
コロナが原因で亡くなったことは、
とても残念だという気になるけれど、
出演した女優さんに性的暴力を行い、
訴えられていた事件の詳細を見聞きすると、
純粋にこの人を追悼するわけにはいかない。

とはいえ、
「サマリア」や「悪い男」などは
見ていて非常に嫌な気分になる反面、
人間のピュアなものを見せつけられるというか。
公序良俗とかポリコレとかに
縛られたものを解放してくれるというか。

特に女性に対する嫌悪と崇拝がないまぜになっていて、
その感情を映画の中だけに収めることが
できなかった人だったんだろうか。

ウディ・アレンの例もそうだけど、
名監督たちのハラスメントぶりが明らかになってきて、
多くの女性たちの人権が踏みにじられた上で、
たくさんの傑作が生み出されてきたかと思うと、
なんとも複雑な気持ちになってしまう。

上記の「サマリア」「悪い男」は傑作だと思うし、
酒でも飲みながらこれらの映画のことを語ると、
熱く語ったりしてしまいそうだけど、
それってハラスメントに加担しているんだろうか。
と、戦々恐々としてしまうのです。

追記(12/14)
ヤン・ヨンヒ監督がTwitterで
生前のキム・ギドク監督の所業について書いています。
リンクは張りません。読みたかったら検索してみてください。
ただ、お勧めはしません。自分はものすごく気分が悪くなりました。
彼の映画を見て興奮するシネフィルは加害者だと
思わざるを得ないというか。
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