グレッグ・バーランティ監督
「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」を見る。
1960年代、米国が国家の威信をかけて
おこなったアポロ計画の裏側を描いたコメディ。
これはいいなあ。スカヨハいいなあ、
アメリカ映画だなあ、アポロ関係の映画は外れがないなあ、
といった幸福感にどっぷりと浸かるのでした。
世界中に中継された
アポロが月面着陸した映像。
実はフェイクだったという噂はよく聞く。
かつて「カプリコン1」という、
宇宙飛行士が政府の命令で
ニセの火星着陸を演じたあと命を狙われる
すこぶる面白い映画があってねえ、げしし、
と自慢げに話すシネフィルのおっさんはスルーしましょう。
そんなコトはともかく、
本作はもし月面着陸が失敗した場合のことを考え、
月面のセットをつくり、
そこで着陸の様子を中継しようという展開がクライマックス。
批判や揶揄で笑わそうというのではなく、
基本的にアポロ計画を支える研究者、技術者たちを
リスペクトした作りがベースとなったコメディで、
見ていて気持ちがいい。
上記のフェイク映像は、映画を盛り上げるための
スパイスのひとついうことがわかってくる。
NASAの発射責任者の
チャニング・テイタムの堅物な感じと、
広告マンを演じるスカヨハの
手八丁口八丁なところ。
ふたりがケンカしながらも、惹かれ合っていく展開は
お約束とはいえ、アメリカ映画はこうでなくちゃ、と。
スカヨハの秘書のお姉さんや、NASAの若手研究員の青年たち、
フェイク映像を演出する大監督気取りの男、
そして、大統領の側近でスカヨハに
フェイク画像をけしかけるウディ・ハレルソンなど
脇を固める俳優がみんないい味。
物語の節目節目で登場する猫も、いい。
まあ、猫とスカヨハだけで満足してましたけど
という、ダメダメなシネフィルの戯れ言でした。
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