小市民と坂

午後から取材。

大物俳優さんのインタビューということで、

自分たち編集やライターさん、カメラマンさん以外にも、

その俳優さんの事務所の人など

同席する関係各位がトータルで10人近くになるらしく、

久々に大がかりな取材だなあ、と。

早めに現地に着く。

まわりに公園などはなく、カフェも混んでいたので、

取材場所のあるビルのそばの一画で、

缶コーヒー（120円）を飲み、「ぶおお」と

やさぐれた溜息をつきながら、

関係各位が到着するのを待つのでした。

目の前にある坂がけっこう急で、

そこをしんどそうにのぼってくるひとたちを一瞥して、

あれま。大変じゃのお。

お互い、アレじゃけん。案配ようやらんかい。

と上から目線なシンパシーを寄せていたら、

いつのまにか取材時間となりあたふたする小市民。