Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

脳味噌がバター

2019年06月30日 | いやはやなんとも

首相 ふう。やれやれ。

秘書 お疲れですね、総理。

首相 そりゃあそうだよ~だって世界中から偉い人がたくさん集まったんだよ。もう気ぃ遣っちゃってさあ。

秘書 ポジショニングが大変だったんじゃないですか。

首相 そうそう。何てったってボクはホストだからさあ。中心にいなきゃいけないじゃんか。おかげで、赤いネクタイのあの人とクマのプーさんに似たあの人の間に入って、写真も撮れたしね。

秘書 世界のスーパーパワーの仲介役をしてるんだぞ、というアピールですね。

首相 うん。うまく行ったんじゃないかな。ボク、意外と写真うつりいいよね~。

秘書 それは悪い面相の人の間にいると良く見えるということですか。

首相 しーっ。そんなコト言っちゃダメだよ。ボク、育ちがいいからさ。上品に見えるって意味だから。

秘書 その言い訳もどうかと思いますけど、そういえば冷たい目をした元KGBの人もいましたね。

首相 いたね~。でもちゃんと気を遣って親しげに話せたからさ。

秘書 領土問題のコトを話したんですか?

首相 まさかあ。そんなコト言ったらまた怒るじゃない、あの人。あの冷たい目がさらに冷たくなっちゃうからさ、そこは穏便にしないといけないよ~。

秘書 じゃあただヘラヘラ笑ってただけなんですね。

首相 ヘラヘラじゃないよ~おもてなしの微笑みだよ。

秘書 お隣の国のあの人とは?

首相 ああ~あの人とは、全然話せなかったなあ。だってまわりは偉い人ばっかりじゃんか。もう忙しくてさあ~そんな時間なかったんだよね。

秘書 そうだったんですね。

首相 まあ、今回大阪に来れただけでも良かったんじゃないの。向こうさんとしては。

秘書 その「向こうさん」はすぐ帰国しましたね。赤いネクタイの人と。

首相 えっ? そうなの? 赤いネクタイの人も?

秘書 そんで、北のあの人と会ってますよ。

首相 えええええええっ。聞いてないよ~。

秘書 そうなんですか。あんなに仲良かったじゃないですか。

首相 そうだよ。一緒に相撲も見たし、アイダホのじゃがバターも食べたのに。

秘書 拉致問題のコト、赤いネクタイの人に頼んでたんですよね。

首相 もちろん。だってそれがボクの最重要課題だしね。

秘書 総理に一言もいわずに、隣の国の人と一緒に北でいちゃいちゃしてますよ。

首相 あ、ほんとだ(と、ヤフーニュースの画面を見る)

秘書 タブレットで見て初めて知るなんて、国民と同じレベルですね。

首相 いや、きっと拉致問題について、話してるんだよ。

秘書 総理抜きで? わざわざ自分の国と関係ない問題について?

首相 だってボク、これだけおもてなししてるんだからさあ。

秘書 あらら。握手してますね。赤いネクタイの人も北の人も嬉しそうです。

首相 ちぇっ。ボクも誘ってくれたら良かったのに~。

秘書 つれない人ですね。赤いネクタイの人。

首相 ひょっとしてじゃがバター、アイダホのポテトだとウソついたのがバレたのかな?

秘書 あれ、北海道産でしょ。

首相 だからボク、ハブられたのかな?

秘書 そもそも最初からハブられてませんか。

首相 そんなコトないよ~今度はちゃんとアイダホから取り寄せるからさ~。

秘書 じゃがバターにこだわりますね。なんか本質から外れてませんか。

首相 本質から外れるのはいつものコトじゃないか。

秘書 なるほど。普段からそうなんですね。外交も本質から外れまくりで。

首相 そうやって曖昧に進めていくんだよ。そのあいだにみんな忘れてくれるから。ほら、じゃがバターのバターみたいにとろとろに溶けていくからさあ。

秘書 総理の脳味噌みたいですね。こんどじゃがいもにつけて食べるといいかもしれませんよ(と言って、総理の頭をかち割り脳味噌を剥き出しに)。

首相 どう? ボクの脳味噌? 溶けてる?

秘書 すいません、総理。脳味噌はもうすでに溶けてなくなってました。

 

 

コメント
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