ニール・サイモンが亡くなったという。
享年91。そうかそんな年だったのか、と。
アメリカのコメディ映画の面白さを最初に教えてくれたのは、
ビリー・ワイルダーでもウディ・アレンでもない。
もちろんルビッチとかスタージェスとか、
そんなシネフィルが喜ぶような人たちでもなく、
まぎれもなくニール・サイモンだった。
「おかしな二人」「名探偵登場」
「カリフォルニア・スイート」「第2章」「昔みたい」
「スイート・チャリティ」「サンシャイン・ボーイズ」
「わたしは女優志願」「泣かないで」
と、脚本を手掛けた作品を挙げれば出てくる出てくる。
日本人にもわかりやすい人情喜劇が多かったのも
親しみが持てたというか。
基本的には劇作家だし、
日本でもいろんな劇団がよく上演していたから、
何度か見にいったなあ。
特に、下北沢の駅前劇場で見た「裸足で散歩」。
キャパの小さい劇場で、役者の熱演が伝わってきて、
すごく印象に残っている。どこの劇団だったっけ?
覚えているか、Fよ。と、唐突にブログから
当時、一緒に見に行った友人に問いかけてみる。
映画ではやはり「グッバイガール」でしょう。
奥さん(当時)のマーシャ・メイスンが、
男運のないシングルマザーで、そこに変わり者の
リチャード・ドレイファスがひょんなことから同居することに。
価値観の違いからドタバタするけれど、
やがて惹かれ合っていくわけで、その過程の面白さに唸る。
美男美女のラブストーリーではないところも好感度アップ。
ドレイファスにとってもまさに代表作。
とても楽しい映画を残してくれたサイモン氏に合掌。