ウール・グロスバード監督「恋におちて」を見る。
1984年制作というから、もう32年も前の映画なのか。
「マイ・インターン」を見たせいで、
デ・ニーロの映画がもっと見たくなって、
たまたま見るチャンスがあったのが本作。初見である。
相手役がメリル・ストリープという、芸達者同士の共演も楽しい。
というか、ふたりとも、若い。
デ・ニーロ41歳、ストリープ35歳の記録でもある。
不倫って、道義的には許せないものなのだろうけど、
いちどハマったらどうにもならないわけで。
映画って、公序良俗に反すれば反するほど面白くなるのは、
真理だなあと思ったりする。
デ・ニーロはもちろん好演だけど、
この映画はメリル・ストリープのためのものでしょう。
ふわふわのヘアースタイルは、恋愛に溺れる人妻の心理を
うまく表しているというか、
ふわふわと感情があっち行ったりこっち行ったり。
そのあたりを見ているだけで楽しい。
シリアスになりすぎず、意外とライトな映画になっているのは、
音楽がデイヴ・グルーシンだからか。
そのあたりだけは、80年代なテイストというか。
誰か70年代から80年代のアメリカ映画を、
デイヴ・グルーシンくくりで語ってくれることを希望。
あと、これだけ電車が出てくるアメリカ映画も珍しい。
電車と映画ということになると、もっと語りたくなるけれど、
それはまた別の話。