テデスキ・トラックス・バンドのライブに行く。
桜が満開の北の丸公園を通って日本武道館へ。
客層はいかにも、ブルースロック通ですよ的な、
オールマンからずっと聞いてますよ的な
やさぐれたオッサンが多いような。
自分もやさぐれたオッサンだけど、別に通でも何でもなく、
ただテデスキ姐さんの男前なボーカルと、
メンバーのかっこいい演奏を聞きたかった次第。
さすがに2階席まで満員というわけにはいかなかったけど、
熱心なファンが一堂に会した感じというか。
開始時間の19時きっかりにメンバーが現れ、
1曲目の「Mand Up Mind」から盛り上がる。
スーザン・テデスキ姐さんのボーカルの第一声、そして、
デレクのギターソロが始まるところで大歓声。いい雰囲気。
コーラスやホーンセクション、ツインドラムなど
メンバーの見せ場もふんだんに用意されていて、
ときおり、ジャムセッション的展開になるところのスリリングな感じ。
そしてテデスキ姐さんの圧倒的だけど、
温かみのあるボーカル。彼女のギターも魂がこもっていて上手いなあと。
旦那デレク・トラックスのこれでもか、という超絶ギターも、
スタンドプレーにならず、あくまでバンドの一部として
鳴らされる音という感じで、バンドとしての一体感は、
前回の渋谷公会堂のときより際立っていたと思う。
白眉は、アンコールで披露されたビートルズのカバー
「With A Little Heip My Friend」。
ドスの利いた演奏とテデスキ姐さんの歌心に圧倒されました。
これまで武道館はたいてい2階席ばかりだったけど、
今回は珍しく1階席で、見やすくていい感じだったなと。
ただ、隣にカップルで来ていた男性が、
やたらにビールをかっくらって、「イエーイ」「ヒョー」と
奇声を上げていたのに少々閉口。
そんなに騒ぐようなバンドではないと思うのだけど、
これもライブならではの醍醐味かな、と。