ボブ・ディラン来日公演
@渋谷BUNKAMURAオーチャードホールに行く。
エントランスでは若きボブがお出迎え。
それにしても思うのは、
ボブ・ディランという人に期待しない方がいい、ということだ。
どういう意味かというと、
会場に集まった人たちは、ディランのあの曲とかこの曲とか、
あのアルバムとかこのアルバムとか、
それなりに思い入れがあるはずなのだけど、
そういったものはすべて忘れて、というか期待しないで、
今まさに、目の前にいるディランとそのバンドが奏でる曲と歌を
堪能すればいいのだ、ということ。
「ライク・ア・ローリング・ストーン」も
「アイ・ウォント・ユー」も「くよくよするなよ」も
「ラブ・マイナス・ゼロ/ノー・リミット」も
「ハリケーン」も「愚かな風」もやらないし、
「風に吹かれて」が原曲とは似ても似つかない
アレンジで演奏されたとしても、
それはそれで受けとめるべきなのだろう。
だって、鳴らされている音楽が
極上だということに間違いはないのだから。
セットリストにばかり注目して、
「あの曲やった」「やらなかった」的な楽しみ方は
ディランのライブを前にすると、
ずいぶん心の狭い楽しみ方かもと思ったりする。
ということで、
チョイ悪シンガーとして魅力満載の
2016年4月のボブ・ディラン。
アメリカンミュージックの凄さを体感できた2時間でした。
ベストパフォーマンスは、
最後の最後に歌った「Love Sick」。めちゃカッコ良かったです。
変に出しゃばらず、黙々と演奏するバンドも素晴らしい。
また来てくださいね、御大。ずっとついて行きますから。