Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

神のみぞ知る

2016年04月15日 | 日々、徒然に

世の中には二種類の人間がいる。

「ペット・サウンズ」を好きな人と、そうじゃない人だ。

 

と書いたのは村上春樹。

じゃあ自分はどうかというと、

「ペット・サウンズ」は、ロックを聞く者なら

当然聞くべき名盤ということで、お勉強として聞いたのが最初。

だから好きかどうかというより、これは名盤なんだ、すごいんだと

自分に言い聞かせてきたところがあるというか。

 

 

ビートルズの「サージェントペパーズ」は一聴して

これは名盤だと思えたのだけど、「ペット・サウンズ」は

果てしなく内省的で寂しいアルバムであり、

正直、喜んで聞くようなものではなかった。

ましてやビーチボーイズといえば、

「カリフォルニア・ガールズ」であり「サーフィンUSA」の

楽しくて明るいイメージがあるところに、

ブライアン・ウィルソンってなんて暗い人なんだ、と。

 

でも、このアルバムの重みというか、

誠実なところがじわじわと浸みてきたというか。

長年聞いてくると、体のどこかに澱みのようなものが溜まってきた。

さらにブライアンの伝記映画「ラブ&マーシー」で、

「ペット・サウンズ」が作られていく場面に魅せられたりして、

いい感じで澱んできたところで、今回の来日公演があったのです。

 

コメント (2)
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