「うぐぐぐ…」
「いや~ガチガチですね~背中も腰も」
「そ…そうです。ここのところずっとパソコンの前で
仕事をしてましたから…」
「それはいけませんね~ほら~お尻の方も固まってますよ~」
「ぎゅぎゅうう…い、痛いです…」
「それは痛いでしょうね~だって痛くしてますから~」
「そ、そういえば、先生って九州の人でしたよね」
「そうなんですよ、熊本なんです」
「だ…大丈夫でしたか?」
「まあ…実家には、婆ちゃんと叔母さんがいるんですけど、
熊本市からちょっと離れてますから、大丈夫みたいです」
「それは何よりですね…」
「でも、余震がすごくて、なんかいつも体が揺れてる感じがして
気持ち悪いって言ってましたよ」
「…熊本には帰る予定とか?」
「実は、友人の結婚式で今度のGWに帰るつもりなんですけど、
結婚式場が熊本城の近くのホテルで」
「ええっ…それはやばいですね」
「ホテルの建物は大丈夫みたいなんですけど、水道がダメみたいです」
「……」
「披露宴のときに揺れちゃって、テーブルの下に隠れるなんてのは、
あまり洒落になりませんからね~」
「…しかし困ったもんですね…」
「原発も止めてもらいたいですよ」
「せ…川内原発ですか」
「そうそう。みんな真面目に考えてないんですよね~」
「ぐぐっ…せ、先生、痛いです…」
「痛いですか。そりゃ痛いですよ~」