Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

偉人淡々

2013年05月30日 | 映画など
スティーブン・スピルバーグ監督『リンカーン』を見る。
誰もが知る偉人のスペクタクル伝記映画だと思いきや、
黒人奴隷の解放と、南北戦争集結のために
あれこれ奔走するリンカーンを淡々と描く作品に仕上がっている。



それにしてもスピルバーグだし、ハリウッド映画なのだから、
南北戦争のスペクタクルを思う存分描きたくなるはず。
その予算も潤沢にあるはず、だ。
しかし本作は、この天才監督らしからぬ淡々とした
演出がほどこされ、メンタルを病んだ妻や、
甘やかした息子から反発を受けたりするリンカーンを描くばかり。
派手なシーンを意図的に排除しているところも見受けられる。

ただ、そうした演出のおかげで、
ダニエル・ディ=ルイス演じるリンカーンの
人間像がよりクローズアップされるのだろう。
肖像画のリンカーンそっくりのメイクをした
ダニエル・デイ=ルイスの
飄々としながらも、どこか食えないところがある演技が
映画を見終わってからもずっと記憶に残る。



コメント (6)
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