リミッターを外す邪悪

うひょひょひょひょ。

嗚呼。しばらく姿を見ないので、
てっきり絶滅したと思っていたのに、
やはり生きていたか、邪悪なＴ君よ。

「そうなんですよ～たとえ墓の下に入っていたとしても、
　コレを見たら、生き返っちゃいますよ～
　ペヤングがまたまたやっちゃいましたからね～」

やっちゃった、って、コレか。焼き蕎麦？

「焼きそばじゃなくて、蕎麦ですよ～
　普通、誰もが考えつくんですけど、絶対やらないじゃないですか～
　それを敢えてやったわけですからね～
　リミッター、外れちゃったんじゃないですか～うひょひょ」

肝心の味はどうなのだ。
って聞くのも無駄なような気がするが。

「さあ～どうなんでしょうね～。
　どうやらソースではなくて、醤油味らしいですよ～。
　具は揚げ玉みたいなので、まさに蕎麦ですけど、蕎麦じゃないという、　
　このもどかしさがたまりませんね～」

目の前が暗くなってきた。
リミッターが外れまくりの邪悪なＴ君を
これ以上調子に乗せてどうするのだ、ペヤング。
この男の期待に応える必要など何もないではないか。

「というか、世の中が期待しているんですよ～。
　いや～焼きそばは奥が深すぎて、もうズブズブですね～」

世の中のせいにしやがった。
貴様が諸悪の根源のくせに。
成敗してくれる、と叫ぼうと思ったら、
忽然と姿を消した邪悪なＴ君。
バルサンを焚いておいたほうがいいのだろうか。
災厄はまだまだ、続く。