Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

やさぐれとときめき

2013年05月14日 | 読んでいろいろ思うところが
椎名軽穂「君に届け」(集英社)を読む。
言わずと知れた大ヒット漫画だけど、
以前、1巻を買って読んだところ、
どうにもついていけず、断念。

わけあって再読することになり、
2巻以降をレンタルして、読む。
だけど、やっぱりついていけない。こそばゆいのだ。



「貞子」という渾名の陰気な女の子が、
風早君という、爽やか過ぎる男子の
あまりにもピュアなアプローチを受けて、
それまでわだかまっていた心を溶かしていく物語だ。

言葉ひとつ発するだけで、
胸をどきどきさせる主人公がもどかしいし、
風早君と主人公は最初っから惹かれ合っていて、
もう結論は出てるじゃん、というツッコミなどどこ吹く風。
そんな二人の距離をちょっとずつ近づけていくのが本作のキモである。
ええい、もどかしい! がーっといかんかい、がーっと。
と思ってしまうのだけど、
この作品のファンだというI嬢によると、

「そのもどかしいところがいいんですよ~。
 ドキドキしてときめくじゃないですか~。
 やさぐれまくりのtacoさんには絶対わかりませんよ~うひょひょ」

どうもキャラが邪悪なあの男とかぶっているような気がするが、
要は、自分にはこの作品にときめく感受性が皆無だということなのだろう。
確かにご指摘通りです。デリカシーとか無いし。
死にかけのやさぐれ男には無縁の世界である。

しかし、3巻、4巻と読み進めていくうちに、
なんだか続きが読みたくなってきたではないか。
決して面白いとは思えないし、
登場人物の誰にも感情移入できないんだけど、
作風に慣れてきたのだろうか。続きの巻を借りて、
ニヤニヤしながら電車で読む自分を想像してしまう。
神様(多部未華子)が出たこの作品の実写映画を見ようかな。

コメント (8)
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