職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

猪苗代湖畔より

2023年02月15日 | ヤスさん日記
茨木のり子さんの
自分の感受性くらい

やはり
声を出して読む
に限ります。

詩の持つ
自分への向き合いが
深まるように感じます。

先の戦争を体験し
その時には
軍国少女だった茨木さんが
その後
全く違った目線で
世界を切り取る。

そして
きっと
自分に向けての言葉を
詩にする。

そんなこと
だったように思います。
あの
戦争の最中
自分の感受性を守るとは
どんなことだったのか。

比べるもの
ではないのですが
今も
感受性を守るための自分を
保ってなければならない世界は
続いているなと。

昨日から
猪苗代に来ていました。
大きな湖の前で
ちっぽけな人間を感じます。
あーだ
こーだ
と自分たちの都合で言っている人間を
全部飲み込んでしまうような
そんな猪苗代湖。

そんな風に吹かれて
今日新潟へと帰ります。
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1 コメント

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Unknown (猪苗代湖の生命たち)
2023-02-15 22:50:42
僕も正月に猪苗代湖の白鳥を家族で見に行きます。
真っ白の地平線に、豪雪と寒さで震えながら、白鳥にパンを一掴み。そんな幻想的なワンシーンではありますが、先日、知り合いの獣医さんからこんな話を聞きました。
新卒のころ、初めての赴任地で白鳥を捕獲して怪我の手当てをする仕事のとき。白鳥の動きを止めるには、ストッキングを頭から被せるそうですよ。するとフリーズしてしまうとか。
そこで捕獲に挑んだ獣医さんの手に、なんと無数のダニが這い上がってきて悲鳴を上げたそうです。彼は「白鳥には要注意」と念を押してましたが、その警告を活かせる日はこなさそうです。笑。

それで、あの壮大な猪苗代湖と、優雅な白鳥の影には、無数のダニや、壮絶な生命の奪い合いという生々しいものが潜んでいるのだと感じました。
我々人間は、時に自身のちっぽけさを嘆いて、遠い窓からその景色を「精神性の媒体」として鑑賞するものです。しかし、そのような生々しさも、また生命の一部なのであれば、自分自身の愚かさや、矮小さや、愚かしさや、そんなものも、受け入れられるような気がしてくるのです。
ダニだって、美しく生きているんですからね。迷惑とか関係なく。摂理の一環として。
いつか共に、あの世のような湖畔の世界の中で、語り合いたいものです。
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