職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

錆手

2011年04月08日 | ヤスさん日記
アトリエの窓からは
白い空が広がっています。
春の曇り空
あたたかさ手前の朝の空気
いっぱいに取り込んで
今日も始めます。

ものづくりの手の記憶
というものを考えます。
触れたモノを
目の前に感じることのできる能力
とでもいったらいきでしょうか。

柔らかさや
質感や
温度や
目を閉じ手のひらで
感じる。
記憶を再び呼び起こし
カタチを確認する。

それは
お店で触れた器であったり
手をかざした空であったり
耕したときの土であったり
大切を感じる人であったり
そんなナニカを感じることのできる
手のひら。

そうそう
私はよく師匠から
錆手と言われていました。
私が触ったモノは
気を付けないと
よく錆びてしまうのです。
ナニカが
でているのかはわかりませんが
器も
作っているそばから
色が変わっていったり。

でも
そんなナニカ達が
作品に練りこまれる
ってことを
信じます。
日々感じてきたナニカが
作品の中に生命を吹き込む。

搬入までのあと数日
そんな成果をカタチにします。
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