職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

どちらにしろ鎚起銅器

2024年03月15日 | ヤスさん日記
ヘラ絞りの鎚起銅器を
試しにつくってみています。
この作業をするのは
もう24年振り
くらいかもしれません。

独立してからは
前職の下請けをしていて
少しは叩いていましたが。
それが
ぶつりと無くなってからは
全く触ることもなく。

一枚から叩いた鎚起銅器も
ヘラ絞りの鎚起銅器も
性質は変わらない
なんて話をしているわけですが
本当にそうなのだろうか。
と改めて考えたわけです。

そして
叩き始めてみると
どうも違うらしい。
叩き心地
だけではなく。
何かが違う。
それは
細胞レベルのこと
なのかもしれません。

確かに
いつだったか
岐阜の大学の研究に
参加したことがありますが
ヘラ絞りは細胞が切れていて
打ち上げは細胞が密になっている
と研究成果を教えてもらったことがあります。

その辺りで
叩き心地も違う
のだろうか
と。

叩いてみると
どうもうまくゆかない。
叩く作業は同じでも
やはり
違う技術なのです。
きっと
職人7年くらいの
毎日のようにカップを叩いていた頃の
私の方が上手に叩いていたでしょう。

あの頃を思い出し懐かしむ。
そして
心新たに
今日も励みます。
どちらにしろ
鎚起銅器。
選択の幅を広げられるように
今日もまた。
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