職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

師匠からのお年玉

2011年01月18日 | ヤスさん日記
師匠からのお年玉
をいただきました。
ストイックって
私の中での解釈は
「誰にも奪われないものに価値を置くコト」
ですが
これがお前に教える最後の事だ
って言われてもらった2本の鏨。
この価値を知っているのは
全国でも数十人でしょう。
そんな魂を
どう伝えていけるのか。
この2本の鉄の棒は
どんな金属よりも重くて
貴重なものとなります。

15の頃から彫金の世界に入り
徒弟制度のまだまだ残る数十年前から
ただひたすらに
技術を邁進してきた師匠。
脂の乗っていた頃は
作れば売れる時代。
毎日が
金属と鏨と金鎚
だったとか。

前世代の先輩達
そんな時代に育まれた技術は
必ず確かなものなのです。

そして
その確かなもの
を次世代のこの時代に生きている
私達は
どんなカタチで次に伝えられるかを
本当に深く深く
考えながら行動しなければ
なりません。

技術と生産は一体であり
生活の糧と時間も一体であり
残すべき技術と
残る事のできる技術との
兼ね合いもあったり
「必要とされる技術とは何か」
がいつも頭の中にあるわけです。

この技術も必ず
時代の要請に合っているはず
その鍵を開けたいな
と思う今日この頃です。

さて
私にできるコト
目の前のコトと
いつかのコトを
一緒に励んでゆきたい
と思います。
コメント (2)
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