職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

あたたかさの質

2008年02月05日 | ヤスさん日記
行きつ戻りつの雪模様
こうしながらも段々と近づいてゆく春は
どこまで来ているのでしょうか。
とは言ってもまだ2月寒さの本番はまだ続きそうです。

工房に入った薪ストーブ。
このあたたかさはきっと計測器でも
計りきれないあたたかさがあるなと。
石油ストーブは
消えてしまえばそれまでよ
と言った感じで
少し寒々しく。
きっと薪に含まれているナニカが
温度以外のものを放ってくれているのかもしれません。

いつまでも続くあたたかさ
木々の育ってきた営み
その山々で吸い上げて来た水や
燦々と浴びて来た陽の光
そして、風の香りまでも
一緒に運んで来てくれているのかも。
伐り出され活かされ
また植えられ育ち活かされて
その確かな循環を守らなければと
街の中からもできることは
あるはずで。

以前読んだ宮大工さんのお話。
木は育った分だけ
木材としても活かすことができるとか
法隆寺に使われた木々も
数百年の時を経て
再び建築としての数百年の時を刻む。

ある建築家の友達が言ってました。
自身に強くしようと
へたな所に筋交いを入れてしまうと
揺れの逃げ場が無くなってしまい
逆に怖い。
昔ながらの日本建築は揺れることによって
自分の形を保っているのだとか。

様々な見解があり
様々や方法があり。
しかし、自分が好きな方向は
と聞かれたらやはり。

牡丹雪がゆっくりゆっくりと
降りてくる新潟。
積もる雪の層が
時を感じさせてくれます。
コメント
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