末光道正のブログ  八尾から日本の政治を変えよう

労働者・市民・学生の団結を強めるコーナーです

八尾市立病院医療事故に対する質疑2回目

2008-09-17 19:18:40 | 狭山闘争

2回目の質疑を行います

 今回の医事紛争を、最終的には八尾市立病院も「医療事故、医療ミス」と捉えるに到ったことは正しい判断だと思います。しかし「当初、病院では因果関係に疑問をもっていた」ので、「外部の専門家の意見を伺った結果因果関係を否定しえないと判断した」ここがひっかかります。
 高カロリー輸液投与後短期間で血糖が1742に上がるのは普通では考えられません。私はもともと血糖が高かったか、インスリン分泌が悪い状態であったと思います。
まず院長にお伺いします。

① 単純に考えて、事故前は食事をとれなかったにもかかわらず血糖195という数値は非常に高いと思います。このことを現場のスタッフはどう考えたのでしょうか。「(輸液投与中に)血糖を測っていなかった」ことよりも、(投与前に)まず血糖が高いのではないかという疑問が出ていたのではないでしょうか。その日の食事と関係なく(一月平均の)血糖状態を調べることのできるグリコヘモグロビンをなぜ「必要ないと考えて検査しなかった」のでしょうか。
② 術前の検査で血糖、グリコヘモグロビンはいくらでしたか。現在の血糖はどうなっていますか。血糖値、グリコヘモグロビン値、治療についてお答えください。また脳機能障害、右足壊死は現在どう改善されていますか。
その治療についてもお答えください。
③ 当初は、できるだけミスでない、事故でないという思考が働いたのではない
でしょうか。この立場では今回の事故の苦い経験を、今後に生かすことはできないと思います。まず自分たちの治療との因果関係を疑うのが、正しい医療事故対策会議だとおもいます。それでも考えられない場合に患者さんの側に原因があることも考えられると思います。今回は考える順序が逆になったため遠回りしたのではないでしょうか。そういうスタンスは科学的な見方を曇らせます。
これについてどうおかんがえでしょうか。
④ 再発防止のために、「高カロリー輸液投与時のマニュアルおよび電子カルテ
のパスを新たに作成し、院内での手順の徹底を図った」という結論は、問題が発生したのは輸液投与後とする考えに立って、血糖を測り忘れたことを機械的に解決しようとするものです。これはミスの原因を単に知識や技術の問題にしてしまい、以前の検査からすでに高血糖であるのではないか、1回目の輸液の行い方から間違っていたのではないかと疑ったり、考えたり、相談するという基本的なことを問わないことになります。後からしか分からないこともたくさんあります。それを今後に生かすのが事故対策であると思います。今回の結論では、大きな犠牲を払ったことに応えることにならないと考えますがいかがででしょうか。
 
次に事務局長にお伺いします。
⑤ 医療事故対策会議と、ヒヤリハット検討会の関係はどうなっていますか。それぞれの構成と開催頻度について教えてください。ヒヤリハット検討会でどんな内容がどの順で起こっていますか。それは他の機関の調査と比べて違いがありますか。
ヒヤリハットが実際の事故やミスにならないようにするためどのような対策がされていますか。
⑥ 医師や看護士の数について伺います。現在の患者数にたいする職員の人数人員や労働条件はどうですか。それらは十分といえますか。全国平均や民間との比較、また他の国との比較をお聞かせください。
⑦ 公立病院改革ガイドラインは新自由主義=社会保障の削減、公立病院の民営化をうながすものだと考えますが、現状をさらに悪化させ、その結果ますます事故やミスが増えるのではと心配しますが、どうお考えでしょうか。


八尾市立病院医療事故にたいする市長答弁

2008-09-17 09:17:57 | 狭山闘争
 昨日の1回目の質疑にたいする市長答弁

ただいまの末光議員の質疑にお答えをいたします。
まず、このたびの医事紛争事件の和解に当たりまして、患者様及びご家族の皆様に対しまして、謹んでお詫び申し上げます。
医療事故が発生した場合は、患者さんへの治療に全力を注ぐと共に、事故原因の究明により再発防止を図ることが重要であると認識しております。そのため、今回の事故に際しましても、病院では、全力で患者さんへの治療を行うと共に、院長をトップとする「医療事故対策会議」を設置し、事故原因の究明とその対策を行なってまいりました。
血糖値の管理につきましては、平成18年4月30日に入院されました際に検査しておりましたが、5月29日、高カロリー輸液を投与した後、全身状態及び意識レベルの悪化等により、同年6月3日に再度、検査したところ、高血糖状態になっていることが判明したものであります。判明後は、直ちに患者さんをICUに移し、適切に処置しております。
この高血糖状態と高次脳機能障害及び右下肢壊死との関係でありますが、当初、病院では因果関係に疑問を持っておりましたが、外部の専門家の意見を伺い、検討した結果、因果関係を否定し得ないと判断したものであります。
血糖値は、事故前は195ミリグラム パー デシリットル、高血糖の判明した際の値は1,742ミリグラム パー デシリットルであり、グリコヘモグロビンにつきましては、検査の必要がないと判断したと報告を受けたところであります。
「後遺障害を負わせたとして」とは、相手方の主張でありますが、当院としても責任を認めているところであります。
なお、病院では従来より医療事故を含め、患者さんと病院の間での診療や医療費等について争いのある件について医事紛争事件と呼んでおります。
相手方の家族への説明につきましては、患者さんをICUに移した日に行っております。内容としては、血糖値の検査を行なっていなかったため、高血糖、高ナトリウム状態が把握出来なかった旨を説明しております。
患者さん側では、弁護士を通じて同年9月にカルテの証拠保全手続きを取られ、その翌年3月に病院に対し損害賠償請求をされたところであります。
このように、患者さんから損害賠償請求が行われたのが、事故発生から1年近く経過した後でございました。その後、病院としても弁護士を選任し対応を協議いたしました。その際、先程も申し上げましたように、高血糖状態と高次脳機能障害及び右下肢壊死との因果関係について、一定の調査を行い、また、脳機能障害の程度について専門の医療機関に判定を依頼しております。それらを踏まえて和解の交渉を行いましたので時間を必要としたものであります。
6,800万円の内容ですが、慰謝料、逸失利益、及び介護費用等でございます。患者さんの年齢が事故当時55歳と比較的若いため逸失利益も多く、また、後遺障害が残ったため、長期間の介護費用が必要であることから算出したものであります。
これまでに市立病院で起きた主な医療事故としては、平成5年に手術後の患者さんが心不全で死亡されたものや、平成13年に大量出血した患者さんの死亡例がございます。原因としましては、経過観察が不十分であったり、チェックが不足していたことによるものであります。
このため、その後、術前術後及びリスクの高い検査の検査後管理体制の充実を図り、医療事故防止マニュアルの作成や、院内各職種で構成する医療事故防止部会やリスクマネージャーの設置等の対策を積み重ねてきております。
今回の事故につきましては、高カロリー輸液を投与した際に適切な管理を怠ったことが原因であります。このため、高カロリー輸液投与時のマニュアル及び電子カルテのパスを新たに作成し、院内での手順の徹底を図ったところであります。
なお、患者さんとの和解後には、職員に対し、院長より今回の事故に関して、安全で良質な医療の提供に向けた訓示を行なったところであり、病院職員一同、決意を新たにしたところであります。



米国発「金融危機」 「信頼」崩れて機能停止

2008-09-17 07:10:37 | 世界金融恐慌の兆し

■米国発「金融危機」 「信頼」崩れて機能停止
朝日新聞 2008年9月17日3時3分

 「1世紀に1度の危機」。 米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン前議長は金融の惨状をそう表現する。
 米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)は、金融の核心である「信頼」が地に落ちたことを浮き彫りにした。
 中身がどこまで傷み、誰が傷を負うのか――。破綻した今、疑念の的となった60兆円を超える資産 は「死体解剖」にさらされることになる。
金融機関の破綻は今年11行にのぼったが、来年以降も含めると、最終的に100行を上回るとの見方もある。
 「あそこが解体されたらどうなるのか」。日本の大手損保の幹部は9月に入り、株価が下落し続ける米保険最大手AIGについて、最悪の事態を想定したシミュレーションを部下に指示した。危機の芽はあちこちにある。