末光道正のブログ  八尾から日本の政治を変えよう

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米リーマン、赤字4200億円

2008-09-11 08:46:26 | 世界金融恐慌の兆し

■米リーマン、赤字4200億円 資産売却の検討も
朝日新聞 9月11日
 
 経営不安が高まっている米証券大手リーマン・ブラザーズは10日、08年6~8月期決算で不動産関連の評価損約56億ドル(約6千億円)を出して39億ドル(約4200億円)の赤字を計上、2四半期連続の当期赤字となる見通しだと発表した。損失を穴埋めする資金を調達するため、一部資産の売却などを検討していることも明らかにした。
 当初は決算や経営戦略について18日に発表する予定だったが、9日に株価が急落したため急きょ前倒しした。米国では7日に政府系住宅金融機関の救済策が発表されたばかり。市場に追いつめられての発表は、米国の金融不安の根深さを改めて示した。
 欧米メディアの間では一時、リーマンが韓国の政府系金融機関、韓国産業銀行(産銀)などへの身売りを検討している、とも報じられていた。産銀との出資交渉が不調に終わったと伝えられた9日は株価が前日より45%も急落し、約10年ぶりの安値をつけた。その産銀は10日、「現時点では条件を巡ってリーマンと意見の違いがあり、協議を中断した」と発表した。
 株価だけでなく、リーマンの倒産リスクを避けるために取引されるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の保証料も大きく動いた。CDSは、リーマンの社債を持つ投資家らが事前に保証料を払い、リーマンが倒産するなどして債務不履行になった時に社債の元本を保証してもらう契約。この保証料が9日、前日より50%超跳ね上がり、「5年内に倒産する確率が20%超」と算出される水準に達した。
 米証券大手ベアー・スターンズが身売りに追い込まれた今年3月も、連鎖破綻(はたん)の連想でリーマンのCDS保証料は跳ね上がった。だが、その時の水準を9日は60%程度も上回った。市場関係者が「金融大手では見たことがない」という水準で、投資家の不安が異常なまでに高まっていることを示した。
 市場では「ベアー社のように、取引先が資金を引き揚げているのではないか」との懸念も出た。9日夕には、同業大手ゴールドマン・サックスが「リーマンとの取引を続けている」と明かすなどしたが、ウォール街のディーラーからは「業績回復策など何らかの展望を示さないと市場は収まらない」との声が上がっていた。