末光道正のブログ  八尾から日本の政治を変えよう

労働者・市民・学生の団結を強めるコーナーです

実名公表の京都市に賠償命令 崇仁・東三条住宅追い出し反対闘争 更地化・民営化との闘いに弾み

2018-07-12 18:53:52 | 全国水平同盟


■実名公表の京都市に賠償命令 崇仁・東三条住宅追い出し反対闘争 更地化・民営化との闘いに弾み
前進 速報版 2018年7月12日 17:22

 2016年の東三条のBさんの住宅追い出しを阻止した裁判の勝利に続き、絶対反対の旗を掲げ、階級的団結を軸に地域の共同体を守りぬく全国水平同盟の勝利となりました。
 「公益上の利益」を盾に分断と制裁を狙う
 今回の裁判闘争で改めて明らかになったことは、Bさんを追い出す京都市のむき出しの敵意です。
 事件の発端となった2015年の市議会で京都市は、自分名義の部屋を放棄する代わりに母名義の部屋に居住させろ、と主張するBさんに対して、「任意での明け渡しはもはや望めない状況となったため、自らが名義人となっている部屋についても使用承認を取り消し、改めて両住宅の明け渡しを請求した」と答弁。市に盾ついているとして、Bさんに両方の部屋を明け渡せと迫ってきました。そして実際に二つの部屋を明け渡せという裁判を起こしました。一審では二つとも明け渡せと命じる反動判決でしたが、二審では押し返して勝利しました。

 市は、実名を市議会などで公表することは「公益上の必要性」があり、実名を公表されて被る不利益よりも「公益上の利益」は上回るとして正当化しています。これは「公共の利益」の名の下に国家が私権を制限して、戦争国家化に向かう論理です。
 更地化に反対する全国水平同盟の闘いに追い詰められた京都市は、市議会でAさんとBさんを「不法占有者」として名指しして非難するだけではなく、行政に盾つく人間として分断し、「社会的に制裁」することを意図していました。これこそが差別であり、権力犯罪としての狭山事件と同じ構図です。
 地域の団結守りぬき改憲・戦争阻止を!
 しかし、全国水平同盟は実名公表が「プライバシーの侵害」の問題にとどまらず、崇仁と東三条の更地化と民営化攻撃の一環であることを見ぬいて、組織を挙げて闘ってきました。
 Bさんは意見陳述で「改良住宅は地域の住民のためのものだ。労働者の衣食住を確保するために闘って勝ち取ってきたものだ。住宅からの追い出しは私たちだけの問題ではなく、多くの地域での生存権の問題だ」と述べました。
 今回の勝利は、更地化と民営化を推し進め、地域と労働組合の団結を破壊して改憲・戦争へ走る安倍政権を追撃する闘いへの号砲でもあります。
 京都市の控訴を許さず、国賠訴訟の勝利を押し広げ、安倍政権と対決する解放運動をつくりあげましょう! 7月15日に大阪府高槻市で開催される全国水平同盟第7回大会に結集しましょう! (京都 朝霧広巳)
写真勝利判決を受けて弁護士会館で総括集会を行い、この勝利を押し広げることを誓った(7月5日 京都市)



   
 

韓国 非正規職撤廃大会に8万人 最賃改悪阻止へゼネスト宣言

2018-07-09 13:45:29 | 世界の闘い


■韓国 非正規職撤廃大会に8万人 最賃改悪阻止へゼネスト宣言
前進 速報版 2018年7月 9日 12:41

 6月30日、光化門広場を埋め尽くした8万人の労働者の「最低賃金改悪を闘いで阻止し、非正規職のない世の中を闘いとろう!」という声がソウルの都心に響き渡りました。この日の「最低賃金改悪法廃棄!非正規職撤廃!下半期ゼネスト・総力闘争宣言 非正規職撤廃労働者大会」は、ムンジェイン政権が発足してから最大規模となり、組合員たちは全国から実に900台ものバスを連ねて上京し、大集会と大統領府へのデモを行いました。
 大会ではとりわけ、5月に強行された最低賃金制度の改悪、そして7月1日をもって施行された改悪勤労基準法への激しい怒りが爆発しました。「資本家の政府」であるムンジェイン政権の本質が完全に明らかとなる中、民主労総は労働積弊清算、労働基本権の拡大、非正規職撤廃および最低賃金改悪法廃棄を求めて下半期のゼネスト闘争に立ち上がることを高らかに宣言しました。

 資本家に追従するムンジェイン弾劾
 キムミョンファン委員長は大会あいさつで、資本家に追従して最低賃金を引き下げ、制度改悪を強行したムンジェイン政権を弾劾。「子会社と無期契約職雇用、賃金差別型成果給制度の導入など、でたらめな非正規職政策では、労働尊重政府と呼ばれる資格はない」と喝破しました。
 また、弾圧によって委員長を獄に奪われている建設産業連盟建設労組の委員長代行は、「建設現場では超短時間契約、間接雇用、非正規職、特殊雇用の労働者たちが資本の搾取に苦しんでいる。にもかかわらず政府は『慣例』という言葉で建設産業の積弊に目をつぶっており、これを清算しようとしたチャンオッキ委員長は獄中だ。労働者として認められていない特殊雇用労働者は激しい闘争を行っている」と怒りを爆発させました。
 公共運輸労組教育公務職本部長は、「教育機関の期間制非正規職労働者の正規職転換はわずか2%にとどまっている。それどころか、転換協議の過程で解雇通知を受け取る労働者が続出している」と現場の実態を暴露しました。続く発言では、「ムンジェイン政権は非正規職の正規職化という名目のもとで、最低賃金を基準にすべての労働者に等級をつけている。この職務級制度は現代の奴隷制・身分制だ」という怒りの弾劾もありました。
 職場をめぐる攻防は、日本とまったく同じです。民主労総は非正規職撤廃を最大の課題と位置づけて、闘いをいっそう強化しています。
 パククネと司法の裏取引が明るみに
 さらにこの5〜6月、前大法院長(最高裁長官に相当)のヤンスンテらが、パククネ政権と裏取引を行い、裁判で政権の意に沿う判決を出させていたことが明らかになりました。対象とされたのは、甲乙(カブル)オートテックの争議、サンヨン自動車整理解雇、全教組の法外労組維持、KTX(韓国高速鉄道)乗務員違法派遣問題、統合進歩党解散事件などの重大な案件です。
 特別調査団の調査結果によれば、「司法府が大統領と青瓦台の円滑な国政運営を裏付けるために協力」することを確認していたというのです。「司法ブラックリスト」の存在も暴かれました。これに対し、KTXの組合員たちが大法院に篭城(ろうじょう)し、再審を要求して闘うなど、真相究明―原状回復とヤンスンテの処罰などを訴える声は全社会に広がっています。
 南北会談―米朝会談を経ても去ることのない戦争の危機と、変わることのない職場の現実を前に、韓国の労働者たちは「朝鮮半島の南北分断打破、そして労働者が主人となる社会の実現は、労働者が闘ってかちとる以外にない」という確信をいっそう深めています。労働改悪にゼネストで立ち向かう民主労総と固く団結し、18年後半戦に打って出ましょう!
写真8万人の労働者が「最低賃金改悪廃棄」「非正規職完全撤廃」を叫んだ