![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/1b/7f14b10760677c551e9578ed90b16d7d.jpg)
議案大10号「八尾市市営住宅条例の一部を改正する条例」に反対の討論を行います。
市営住宅の全戸数に占める割合は、大阪市が9%に対し、八尾市はたったの2%です。応募倍率は平均で20倍。高いところは90倍にもなっています。しかし国と行政は財政難を理由に、居住者を応能応益家賃制度で追い出し、立替え時に高層化して残余地をURなどに売却し、運営も指定管理者に任せる方向を出しています。民営化して公営住宅をなくしていくということです。
今回さらに「期限付き入居導入」が出されてきました。建設常任委員会で、建設都市部次長は、「10年を限度として、制度の設計の中では10年ではなく5年になることもある」すなわち、いくらでも短縮される可能性があるということです。対象は「新婚や子育ての人で今は収入が少ないが将来収入が増えていく人」とのことですが、収入が将来増える人は期限を切らなくても、すでに応能応益家賃制度で出されています。ではなぜ「期限付き入居」なのか。それは、首切り、賃下げ、非正規で仕事と住居を奪われた若者を「救済」=「恩恵」で競争させ、ばらばらにして団結を解体するためです。ワーキングプアに叩き込まれた2000万青年労働者が資本家に怒り、団結して立ち上がることに恐怖しているからです。この期限付き入居導入は、今住んでいる住民を追い出す応能応益家賃制度にさらに輪をかけ、労働者の団結を破壊する攻撃です。住宅の資本への売り払いを極限的に進める攻撃です。絶対に認められません。
これを最先端で阻んでいるのが、応能応益家賃制度絶対反対の西郡住宅闘争であり、多くの感動を生み出して前進しています。田中市長は、差し押さえ裁判の中で、陳述書に「供託者が200人から16人に減ったことが、八尾市の正しさを証明している」と述べています。とんでもないことです。生活費を差し押さえ、人が死ぬようなことをやり、それをうそとだましで隠してきた不正義をあらわすものです。供託者は、八尾市の悪辣なつぶし攻撃にも屈せず立ち上がりました。供託者の10年以上もの闘いは、八尾市の隠してきた悪巧みを暴いています。
3月19日差し押さえ弾劾西郡住宅裁判は、大法廷を埋め尽くす100名の怒りが原告の闘いと一体となって八尾市を圧倒しました。証言に立った西郡の青年労働者A君は、「2000万青年労働者を代表して証言する」「私は森精機のストに参加し勇気と希望をもらった。派遣労働者が首を切られ寮から追い出される。応能応益家賃制度で住めなくなり生きていけない西郡と同じだ。分断を打ち破り『使い捨てにする資本に団結して闘おう』と呼びかける派遣労働者の姿にとても感動した。労働者は差別すると教えられてきたが違っていた。ストの現場に西郡の旗を立てたいと思った」と堂々と証言をしました。A君は10年かけコツコツ貯めた結婚資金をごっそり差し押さえられました。八尾市代理人は「払えという最高裁判決が出ている」と難癖をつけたが、A君は「不当判決だ。自分たちはここに住む権利があり、供託で団結しなければばらばらにされ村は無くなっていた」と八尾市を叩きのめしました。
私も証言に立って、応能応益家賃制度は住民追い出し=住宅民営化であり、一切を供託つぶしにすえて襲いかかる八尾市のうそとだましと脅しの実態を徹底的に明らかにしました。
その最たるものが議案第4号「権利の放棄の件」です。供託して闘った生活保護者のBさんに、100万円近い額を「滞納だから払え」と取り立てていたのです。Bさんは保護を受けており八尾市は収入を把握しています。生活保護者の場合の家賃は決まっていて、Bさんは8600円でした。その人に、「応能応益家賃制度に反対し収入申告を出さなかった」と43300円の家賃を請求し、その「借金」を保護費から支払わせていたのです。その人が亡くなったら全額子供にまで請求し、初めて明るみに出ました。サラ金がやったら犯罪で、同じことを行政がやったら正義になるのですか!こんな悪辣なやり口があっていいのか。断じて否です。
さらに行き着いた先が公文書の改ざんです。「期日まで来庁しないと強行手段に訴える」という通知の期限を解除して話し合う約束を、公文書を捏造してなかったことにし、今回の差し押さえを強行したやり口を証拠のテープを突きつけて暴きました。八尾市の代理人は傍聴席に八つ当たりし墓穴を掘りました。元建築長は反対尋問で「このテープの反訳文は事実なんですね」と何度も聞かれて黙ったままです。裁判長から黙して語らずと書きますよと促される始末です。また「なぜ差し押さえたのは郵便通帳なのか」「ここを押さえたらダメージを与えられると思ったからか」「とられたら生活はどうなるのか考えたことがあるか」と問い詰められ、また裁判長から「・・・(てんてんてん)。黙して語らずと書いてください」と書記官への指示です。八尾市の労働者の皆さんもあの場にいて見てほしかった。私たちは八尾市をグーの音もでないまでに追い詰めました。
2・26森本さんの住宅明け渡し強制執行阻止闘争で始めた、差別・分断を打ち破りひとつの労働者階級として団結して闘う解放運動が、国家権力を相手に決定的勝利を切り開いています。八尾市の住宅民営化は根本的に破綻しています。
期限付き入居制度を導入し、生活保護の供託者からも架空請求家賃を取り立てる、八尾市の住宅民営化攻撃を、労働者の怒りで打ち倒すことを訴えて、反対討論を終わります。
★当面する闘争スケデュール