末光道正のブログ  八尾から日本の政治を変えよう

労働者・市民・学生の団結を強めるコーナーです

八尾市立病院医療事故にたいする市長答弁

2008-09-17 09:17:57 | 狭山闘争
 昨日の1回目の質疑にたいする市長答弁

ただいまの末光議員の質疑にお答えをいたします。
まず、このたびの医事紛争事件の和解に当たりまして、患者様及びご家族の皆様に対しまして、謹んでお詫び申し上げます。
医療事故が発生した場合は、患者さんへの治療に全力を注ぐと共に、事故原因の究明により再発防止を図ることが重要であると認識しております。そのため、今回の事故に際しましても、病院では、全力で患者さんへの治療を行うと共に、院長をトップとする「医療事故対策会議」を設置し、事故原因の究明とその対策を行なってまいりました。
血糖値の管理につきましては、平成18年4月30日に入院されました際に検査しておりましたが、5月29日、高カロリー輸液を投与した後、全身状態及び意識レベルの悪化等により、同年6月3日に再度、検査したところ、高血糖状態になっていることが判明したものであります。判明後は、直ちに患者さんをICUに移し、適切に処置しております。
この高血糖状態と高次脳機能障害及び右下肢壊死との関係でありますが、当初、病院では因果関係に疑問を持っておりましたが、外部の専門家の意見を伺い、検討した結果、因果関係を否定し得ないと判断したものであります。
血糖値は、事故前は195ミリグラム パー デシリットル、高血糖の判明した際の値は1,742ミリグラム パー デシリットルであり、グリコヘモグロビンにつきましては、検査の必要がないと判断したと報告を受けたところであります。
「後遺障害を負わせたとして」とは、相手方の主張でありますが、当院としても責任を認めているところであります。
なお、病院では従来より医療事故を含め、患者さんと病院の間での診療や医療費等について争いのある件について医事紛争事件と呼んでおります。
相手方の家族への説明につきましては、患者さんをICUに移した日に行っております。内容としては、血糖値の検査を行なっていなかったため、高血糖、高ナトリウム状態が把握出来なかった旨を説明しております。
患者さん側では、弁護士を通じて同年9月にカルテの証拠保全手続きを取られ、その翌年3月に病院に対し損害賠償請求をされたところであります。
このように、患者さんから損害賠償請求が行われたのが、事故発生から1年近く経過した後でございました。その後、病院としても弁護士を選任し対応を協議いたしました。その際、先程も申し上げましたように、高血糖状態と高次脳機能障害及び右下肢壊死との因果関係について、一定の調査を行い、また、脳機能障害の程度について専門の医療機関に判定を依頼しております。それらを踏まえて和解の交渉を行いましたので時間を必要としたものであります。
6,800万円の内容ですが、慰謝料、逸失利益、及び介護費用等でございます。患者さんの年齢が事故当時55歳と比較的若いため逸失利益も多く、また、後遺障害が残ったため、長期間の介護費用が必要であることから算出したものであります。
これまでに市立病院で起きた主な医療事故としては、平成5年に手術後の患者さんが心不全で死亡されたものや、平成13年に大量出血した患者さんの死亡例がございます。原因としましては、経過観察が不十分であったり、チェックが不足していたことによるものであります。
このため、その後、術前術後及びリスクの高い検査の検査後管理体制の充実を図り、医療事故防止マニュアルの作成や、院内各職種で構成する医療事故防止部会やリスクマネージャーの設置等の対策を積み重ねてきております。
今回の事故につきましては、高カロリー輸液を投与した際に適切な管理を怠ったことが原因であります。このため、高カロリー輸液投与時のマニュアル及び電子カルテのパスを新たに作成し、院内での手順の徹底を図ったところであります。
なお、患者さんとの和解後には、職員に対し、院長より今回の事故に関して、安全で良質な医療の提供に向けた訓示を行なったところであり、病院職員一同、決意を新たにしたところであります。



最新の画像もっと見る