末光道正のブログ  八尾から日本の政治を変えよう

労働者・市民・学生の団結を強めるコーナーです

身体拘束「もうやめたい」看護現場から悲鳴

2023-10-11 23:46:52 | 医療・介護労働者は団結しよう
身体拘束をやらなければ、精神科病院はもたないと山崎氏は言う。
しかし、いわば身内のはずの看護師らから今回、「おかしい」と声が上がった。
「現場を知らないど素人」などではない、プロからの告発。
これは聞く耳を持つべきではないか。
身体拘束「もうやめたい」看護現場から悲鳴 一方、精神医療界のドンは吠えた「本音と建前の使い分けに辟易」:東京新聞 TOKYO Web

身体拘束「もうやめたい」看護現場から悲鳴 一方、精神医療界のドンは吠えた「本音と建前の使い分けに辟易」:東京新聞 TOKYO Web

「もう拘束はやめたい」。精神科病院に勤務する看護師らが立ち上がった。病院での身体拘束を再考する会を設立したのだ。拘束は医療者側の不安か...

東京新聞 TOKYO Web

 

医師(26)が"過労死" 100日間無休で月200時間超の残業 

2023-09-03 14:23:11 | 医療・介護労働者は団結しよう
「誰も助けてくれない」医師(26)が"過労死" 100日間無休で月200時間超の残業 遺族が嘆願書を提出… 焦点は「自己研さん」(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース

「誰も助けてくれない」医師(26)が"過労死" 100日間無休で月200時間超の残業 遺族が嘆願書を提出… 焦点は「自己研さん」(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース

兵庫県神戸市にある病院で医師として働いていた26歳の男性が、うつ病を発症し、去年5月、自ら命を絶ちました。亡くなる直近1か月の残業は、月200時間を超えていたといいます...

Yahoo!ニュース

 

新自由主義のもと、政府は医師の数を減らし、公立病院、保健所、看護学校も減らしてきました。
コロナパンデミックで医療が崩壊していることが明らかとなりました。
今研修医をはじめ医療、介護労働者は過労死寸前です。
岸田政権は「更に社会保障を削減し、軍事費を2倍化して一切を戦争に動員する」と舵を切りました。
高島さんたちの悔しさと怒りはどれほど大きかったことか。
私はこのニュースを見て、一層「生きさせろ、戦争反対」の行動を起こす時たと思いました。
医療でも戦争でも助かる命を奪っている今の社会を現場の労働者の団結で変えましょう。



八尾北医療センター労働組合の新型コロナウイルスに対する見解

2020-04-11 16:04:21 | 医療・介護労働者は団結しよう
「ただちに保健所を増やし、全ての公的関係機関の予算と人員を増やせ、正規職を雇え」

新型コロナウイルスによる医療崩壊の危機は、30年にわたる新自由主義の民営化と予算・人員削減、非正規職化が生み出した!

 安倍政権は4月7日、緊急事態宣言を行った。オリンピックのためにクルーズ船を隔離し、事態を小さく見せようと必要な対応を遅らせてきたのが安倍政権です。さらに、根本的には、この30年にわたる新自由主義政策、目先の利益のために公衆衛生に対応する機関や公的病院をとことん減らし、民営化し、予算・人員を減少させ非正規職に置き換えてきたなかで新型コロナの爆発的な感染を生み出したのです。

 接触者外来の相談窓口、感染者の追跡調査、PCR検査の3つを担っているのが保健所です。その保健所がこの30年間で全国300以上(全体の40%)も減らされ469か所に。予算も人員も減らされました。日常業務をこなすだけで手一杯のところにコロナ危機が襲いました。

進む非正規化
 感染症対策の担当省庁である厚労省は非正規職員が53%にまで増え、専門機関である「国立感染症研究所」「感染症病院」も予算・人員が削減され非正規職化が進んだ。
 治療と入院の拠点となる公的病院の民営化も激しく進められてきました。さらに安倍政権は、昨年全国の公的病院424か所の統廃合を打ち出し、小池都知事は、都立病院の独法化(民営化)をこの3月31日に決定しました! 東京都内の感染症病床がパンク寸前の中であまりにもむちゃくちゃな決定です。今新型コロナウイルスと必死で格闘しているのは、こうした公的機関とそこで働く労働者であるにもかかわらずです!
 コロナウイルス蔓延の責任はどこにあるのか。「命より金儲け」の新自由主義が作り出した現実です。安倍も小池も自らの責任を頬かむりして、さらに公的部門の民営化と非正規職化=労組破壊に突き進んでいます。コロナ危機を使った改憲の動きを許してはなりません。
 医療崩壊の危機が襲い掛かるイタリアでは、財政赤字の削減のために、過去5年間の間に760もの医療機関を閉鎖し、医師5万6000人、看護師5万人が不足しています。

 私たちは訴えます!
 今必要なのは保健所を増やすこと、公的病院を増やすこと、全ての関係機関の予算と人員を増やし、職員を正規で雇うことです。検査と治療ができる体制を作るためにすべての予算をつぎ込むべきです。

 そもそも人類の歴史は感染症との闘いの歴史でもありました。基本的に70%の人が感染して免疫が獲得されて収束することがわかっています。薬やワクチンの開発が期待されますが、基本は本来人間が持っている自然治癒力(免疫力)が大切です。実際、今回のワクチンが開発されるまで1年半かかるといわれています。普段から、食事・睡眠・運動・人のつながりによって免疫力を高めておけば、80%の人が軽症で免疫を獲得できます。普通の風邪の対応と大きな差はありません。但し高齢者や基礎疾患のある人は重症になりやすいので早期発見・早期治療が必要です。この早期発見・早期治療を妨げているのが新自由主義30年の現実です。

他国の現状
 アメリカではインフルエンザによって年間3万人もの死者が出ています。多くの労働者が免疫力を奪われているからです。ダブルジョブ・トリプルジョブによる疲労と体力低下。不規則な食事、新鮮な野菜のないフードスタンプによる肥満と糖尿病の多発。家賃が支払えずホームレスに(家で眠れない生活)。医療保険が高すぎて加入できない、治療が遅れ(受けられず)重症化する。世界中で激しく命と健康が奪われています。
 実際、新型コロナによる死亡者をアメリカの地図に点打ちすると、貧困地域に重なっていると報告されています。
 コロナウイルスが単なる自然災害ではなく、貧困と格差、資本家による労働者への徹底的な搾取と団結破壊、分断の問題であることを突き出しています。

 こうした現実に対して、世界中で怒りの声が上がり、ストライキが闘い抜かれています。その先頭に労働組合が立っています。
 韓国、香港、アメリカ、イタリア……。イタリアでは「命の危険がある現場での業務停止」「休業中の賃金全額保証」「雇用保険」「衛生管理の実施、必要器具の配付」を突き付けてストライキに決起。緊縮財政の犠牲にされてきた保健・医療の現場では、行政当局に予算支出と改善措置を強制しました。
 団結した労働組合、労働者の闘いこそが命を守れることを示しています。日本でもこの闘いに続きましょう。

生きるための医療
 武漢での事態と封鎖、クルーズ船の隔離は、1947年の天然痘の流行と200人の命を奪った西郡の隔離を思い出させます。その悲しみと怒りの中から住民が資材と労力を持ち寄って1951年に西郡平和診療所(八尾北医療センターの前進)を建設しました。赤痢の流行時には労働組合が阪大公衆衛生研究所と協力し、保健所を動かし34か所の井戸水の水質検査を行いました。すべての井戸水の汚染が確認され、上下水道の完備につながりました。あらゆる感染症の予防には手洗いが不可欠です。コロナの予防も同じです。しかし現在でも世界人口の60%(40憶人)が水道がありません。新自由主義による貧困と格差の現実を変えなければなりません。
 八尾北医療センターは、新自由主義による国鉄分割・民営化と一体となった大阪府下27か所の地域の病院廃止・民営化攻撃を地域住民と共に打ち破り、労組が自主管理している診療所です。八尾市による「倒産」攻撃に住民と闘う労働者の英知を集めて勝ち抜いています。
 病院資本や製薬会社、医療機器メーカー、保険産業などの金もうけのための、「高度医療」「薬漬け」「検査漬け」ではなく、共に生きるための医療をめざしてきました。

 命を守れるのは労働組合と住民の団結した力です。新自由主義30年で奪われてきたすべてのものを奪い返そう!

結論
「保健所を増やせ! 公的病院を増やせ! 人員を増やせ! 正規で雇え!」

八尾北医療センター 労働組合



   

八尾北がめざす医療とはなにか? それは、ともに生きる医療です

2016-05-05 10:00:34 | 医療・介護労働者は団結しよう

■八尾北がめざす医療とはなにか? それは、ともに生きる医療です
八尾北医療センター労働組合ブログ 2016年5月4日

4月16日のNAZEN関西集会で「八尾北医療センターがめざす医療とはなにか」というテーマで 八尾北労組書記長 灰垣美佐子さんが行った報告を掲載します。

1、熊本地震と川内原発 ただちに停止を 爆発すれば避難などできない

 熊本大震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。ただちに川内原発をとめよ! 屋内避難などありえないことがいっそうはっきりしました。
 福島の子どもたち167人が甲状腺ガンになっているのに原発事故とは関係ないといいはる福島医大、国と東電、絶対許せません。
 安倍内閣は4/1閣議決定で「自衛のための必要最小限度の実力を保持することは憲法でも禁止されていない」「核兵器は種類によって、必要最小限度に入るものもある」と。戦争法の強行採決と核武装、福島切り捨てと原発再稼働、まさに戦争と原発は一体です。この現実に怒りは収まることはない。この怒りの最先端で京大反戦スト弾圧との闘い、高浜原発再稼働を止めた闘いがあります。
 八尾北医療センター労働組合は福島から避難している人たちの甲状腺エコー検査を関西の地で開始し、戦争と原発を絶対止めるとNAZEN八尾を結成し闘ってきました。

  写真は、2月28日 高浜原発再稼動絶対反対集会で報告をする灰垣書記長

 
2、戦争と一体で安倍政権による「命より金」、医療の大再編と産業化

 消費税増税が医療機関を直撃し、経営悪化と倒産が進行しています。これをさらに促進して中小病院や介護施設を淘汰し、病院の持ち株会社化と巨大病院による再編を激しく押し進めるものが2016年の診療報酬の改定です。戦後の医療は、「医療で金もうけをしてはならない」ことをまがりなりにも原則としてきましたが、これを最後的に突き崩す医療の大転換です。
「健康・医療で儲ける」ということです。すでにここ数年間、病院のベッド数の削減で「医療から介護へ」「施設から在宅へ」と高齢者の行き場をなくし、サービス付き高齢者住宅がものすごい勢いで建設されました。株式会社や建設会社の投資先を国がかりで作り出した結果です。
 2014年に安倍は国際会議で「非営利ホールディングカンパニー(持株会社)型法人制度について、投資家たちに日本に新たに生まれる新市場をアピールしました。要は医療に株式会社が出資できる。一つの地域内の救急病院や慢性期病院、老人ホーム、介護・福祉施設などをまとめて傘下に置く巨大法人は、医師ではなく経営のプロが運営することで効率化と医療費削減、つまり労働者の総非正規化と儲からない医療の切り捨てが行われる。岡山大学病院や淀川キリスト教病院ですでに始まっています。JRをはじめすべての産業で労働者に襲いかかっている民営化・外注化ー総非正規化の攻撃が、命をあずかる医療介護の現場で全面的にはじまるということです。
 アメリカの3645病院で調査したデータでは病院が非営利から株式会社経営に変わると平均死亡率が50%増加したと発表されました。労働者は非正規に突き落とされ誇りを奪われている。こんなものがつづくわけがない。

 
3、八尾北がめざす医療とは

 職場と患者、地域住民、広く全体に対して、八尾北がめざす医療とは何かを前面に打ち出して闘いを開始しました それが、<患者を金儲けの対象としかみない医療>ではなく、<生きるための医療>です。
 金儲けのための高度医療は病気が重くなってからの医療であることに対し、生きるための医療は予防医療が核心です。病気になる前、悪くなる前に見つけて予防する、早期発見・早期治療、予防医療・予防介護が基本です。悪くなる前に見つけて予防する、早く治す、寝たきりを予防する医療と介護。
 (無料の特定健診、ガン検診を受けてもらう。大腸ガンは女性のガン死亡率で一位、男性で3位。簡単な無料検診で良性のポリープの時期に発見すれば助かります。発見できなければポリープは1年で1センチから3センチになる。)

具体的には糖尿病教室をはじめます。


  写真は、4・23八尾北春の患者交流会 「野菜を1日350g-1/3は緑黄色野菜でとるようにしましょう」(末光道正八尾北医療センター院長)

 食事療法、運動療法、睡眠が大事で薬に勝ります。これはすべての疾病の予防と治療に共通するものです。
 八尾北医療センターがある西郡地域は糖尿病の罹患率が際立って高く、この地域で生きる人々にとって命と健康をとりもどす不可欠なものです。それだけではなく、今年4/7に朝日新聞に世界で糖尿病患者数が4億2200万人、成人の8.5%と報じられました。1980年から倍増、所得が低い国々のほうが速いペースで増えていると。
 低賃金と強労働、長時間労働による不規則な生活と偏った食事、非人間的な扱いによるストレスと睡眠不足、貧困と劣悪な住環境。まさに新自由主義によって労働者・住民の健康と命が奪われているのです。
 
   写真は、春の患者交流会で、デイのスタッフが前に出て、みんなで健康体操を行いました

医療や介護は本来協働によって成り立つものです。医者に特別な力があるのではない。医師・看護師・介護労働者、患者みんなが主人公になって命と健康を取り戻す。健康と無限の力を取り戻す運動、生きるための共同体(団結)作りの運動です。奪われた医療・介護を取り戻し、みんなで生きていく社会をつくりだしていく取り組みです。病気の原因と闘う、生活と労働の中で分断をうち破り、団結を取り戻して命と健康と安全を守る。「命より金もうけ」の社会をくつがえす共同の取り組みです。
 (職員研修から開始して、4/20に第1回目の教室を始めます。4/23の春の患者交流会では集団的な糖尿病教室もおこないます。)


4、八尾北医療センターは、国と八尾市、巨大病院と解放同盟本部派、大学資本などが一体となった八尾北つぶし・のっとり攻撃との新たな死闘に入っています。

 幾たびもの八尾北つぶし・団結破壊・廃院=全員解雇攻撃との決戦に、たとえ追い出されてもテントで医療を続けると腹をくくって闘い勝利してきました。
 大恐慌と戦争の時代の攻防は労働者がすべてを取り戻していく時代の本格的始まりです。八尾北のめざす医療で地域丸ごとの団結にかけきって闘いぬいていきます。原発も戦争も止める団結もこの中からつくり出せます。
 民主労総のゼネスト・パククネ打倒の闘いに学び共に闘いましょう。