スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

日刊スポーツ賞黒潮盃&原因

2016-08-18 19:29:33 | 地方競馬
 北海道から2頭,愛知,笠松,兵庫から1頭ずつが遠征してきた昨晩の第50回黒潮盃
 最も逃げたかったのはジャストフォファンではなかったかと思うのですが,押してもあまり行き脚がつきませんでした。北海道のレースは発走後にそこまで速いペースにならないことが多いので,ダッシュ力に差があったようです。逃げたのはミスミランダー。1コーナーを過ぎてから外をクラトイトイトイが進出。掛かっていたと思いますが何とか2番手に抑えました。発馬がよかったグランユニヴェールが2頭の後ろでこれと並んで追走になったのがジャストフォファン。4頭を見る位置のカツゲキキトキトまでが先行グループ。この後ろはモリデンルンバとドンナディヴィーノの2頭。また差が開いてスティールキング,ジャーニーマン,追い上げたサブノクロヒョウ,ワカチナ,プレイザゲームまでが中団。また差があって後方グループの最前列にマテリアメディカとキーパンチャー。最初の800mは49秒9のハイペース。
 グランユニヴェールは3コーナーを回って後退。内から捌いたカツゲキキトキトが直線入口で内からクラトイトイトイを追い抜いて2番手に。そこから外に出て逃げるミスミランダーを追いましたが,追いつくまでの鋭い脚は使えず,逃げ切ったミスミランダーの優勝。1馬身4分の1差の2着がカツゲキキトキト。直線で大外から猛然と伸びたマテリアメディカが4分の3馬身差まで追い込んで3着。
 優勝したミスミランダーは南関東重賞は初勝利。このレースは南関東の上位勢の比較が難しい上,北海道の2頭と愛知の1頭は明らかに通用する能力があると分かっていたので混戦。この馬は前々走でタイニーダンサーに食い下がり重賞で2着,前走で古馬相手のB級1組の特別戦で4馬身の差をつけて勝っていましたから候補の1頭。逃げたのは正直にいうと意外でしたが,その作戦が功を奏したというだけではなく,はっきりとした能力があったということでいいと思います。常識的にはロジータ記念を目指すことになるのではないかと思いますが,そこでは最有力候補といっていいでしょう。牝馬限定の南関東重賞なら古馬相手でもすぐに通用しそうです。
 騎乗した船橋の森泰斗騎手羽田盃以来の南関東重賞制覇。黒潮盃は初勝利。管理している船橋の佐藤賢二調教師は第42回,47回に続き3年ぶりの黒潮盃3勝目。

 哲学では原因causaはいろいろな様式で規定されます。しかしスピノザの哲学において原因といわれる場合には一義的に起成原因causa efficiensを意味します。起成原因とは事物が発生する原因のことです。これ以外の意味においてスピノザ哲学には原因は存在しないと理解して間違いありません。スピノザが第一部定理一六で,神の本性divinae naturaeから無限に多くのinfinitaものが無限に多くの仕方で発生することを論証した直後の第一部定理一六系一で,神が無限知性intellectus infinitusによって把握されるすべてのものの起成原因であるといっているのは,起成原因以外には原因は存在しないということを強調するためであったと僕は解します。
                                     
 したがって,第一部定理一六系三で,神が絶対に第一の原因causa primaであるといわれるとき,それは絶対に第一の起成原因であるという意味でなければなりません。あるいは第一部定理一八で,神が超越的原因causa transiensではなく内在的原因causa immanensであると証明されるときにも,神は内在的な起成原因であると理解しなければならないのです。
 第二部公理五から,人間の知性が認識するcognoscereのは延長の属性Extensionis attributumに属するものであるか,思惟の属性Cogitationis attributumに属するものであるかのどちらかであることが分かります。一方,延長と思惟には共通点がありませんから,第一部定理三により,一方は他方の,また他方が一方の原因であることはないということが分かります。このことを一般的に示しているのが第二部定理六であるといえるでしょう。したがって人間の知性は,ある思惟の原因ないしは原因としての思惟と,ある延長の原因あるいは原因としての延長を認識するということになります。いい換えるなら僕たちは認識cognitioの原因と物体corpusが存在するという意味での在る原因を認識することになるのです。そしてそのどちらの場合も,原因というのは一義的に起成原因と考えられなければならないことはいうまでもありません。つまりスピノザの哲学において僕たちが認識する原因というのは,ある事物が在るということそしてそれが運動および静止するということが発生する原因か,ある事物が認識されるという思惟作用が発生する原因のどちらかであることになります。これが条件①と②に関係します。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 農林水産大臣賞典クラスター... | トップ | 農林水産大臣賞典サマーチャ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

地方競馬」カテゴリの最新記事