スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産省賞典マイルチャンピオンシップ南部杯&第一の場合

2011-10-10 19:02:30 | 中央競馬
 岩手競馬支援策のひとつとして,JRA主催で行われた第24回南部杯
 発走直後にロックハンドスターが右前脚を骨折して競走中止。エスポワールシチーが主張するようにハナを奪っての逃げ。トランセンド,バーディバーディ,ダノンカモンの3頭は離れずに追っていきました。前半の800mは46秒1でこれはかなりのハイペース。
 直線の入口まで前の4頭の隊列はほぼ変わらず。ここからトランセンドがエスポワールシチーに並び掛けていき,その外にダノンカモン。バーディバーディは脱落し,入れ替わるように追い上げてきたのが中団から外に出してきたシルクフォーチュン。一旦はダノンカモンが先頭に。ただ,かなり外にもたれるような仕種をして騎手も矯正に必死。その間隙を縫うような形で内からトランセンドが差し返して優勝。ダノンカモンが惜しい2着。最後はやや離れましたがシルクフォーチュンがエスポワールシチーを交わして3着。
 優勝したトランセンドフェブラリーステークス以来の大レース3勝目。ここは実力的にはエスポワールシチー以外には負けることが考えにくいメンバー構成。そのエスポワールシチーもかつての力を取り戻せないでいる近況なので断然の人気に推されたのは当然。こちらもドバイ帰りの休養明けで,その点は不安でした。相手の走行に助けられた面はあったと思いますが,苦しいところから差し返したのはこの馬の底力だと思います。祖母の兄に重賞2勝のサクラサニーオー。Transcendは英語で超越する。
 騎乗した藤田伸二騎手は天皇賞以来の大レース制覇で南部杯は初勝利。管理している安田隆行調教師はスプリンターズステークスに続く大レース制覇で南部杯はやはり初勝利。
                         

 考えられるこれらふたつの相違点のうち,第一の場合というのは実は相違点とはならないであろうと僕は考えています。なぜなら,そもそもこの第一の場合というのが,スピノザの哲学においては発生しないことになっていると思うからです。実際にそれが発生しないのであれば,そこが相違点として存在する筈がないのはきわめて当然のことです。なぜ僕がこの場合は発生しないと考えるのか,その根拠はふたつの観点から説明ができますので,順に行っていきます。
 まず,ある人間の精神による思惟作用というのがその人間の精神による純粋な思惟作用であると考えられるなら,この思惟作用の結果として発生するであろう観念に対してその人間の精神が第三部定義一における十全な原因であるということでなければなりません。これはそれ自体で明らかだと思います。つまり,ある人間の精神による純粋な思惟作用というのを,神と関係づけて考えるなら,このある人間の精神の本性を構成する限りでの神というのが,その十全な原因となっていると考えられるわけです。よって,ある人間の純粋な思惟作用によって何らかの観念が発生するなら,この人間の精神の本性を構成する限りでの神のうちにある何らかの観念を原因として別の観念が発生しているというように考えなければなりません。しかるに,第二部定理三二によりこれらの観念は真の観念でなければなりませんから,第二部定義四によって十全な観念でなければなりません。つまりこのことから,それがある人間の精神の純粋な思惟作用とみなし得るなら,この思惟作用によって混乱した観念が発生してくるということはないということになり,第一の場合は発生しないということになるのです。
 同じことは第二部定理四〇からもいえます。ある人間の精神の本性を構成するとともにほかのものの観念を有する限りでの神のうちから別の観念が発生するような思惟作用は,この人間の純粋な思惟作用とはみなし得ません。つまりある人間の精神を構成する限りで神のうちにある観念から別の観念が発生する場合のみが純粋な思惟作用です。そしてこれはこの人間の精神の一部を構成する十全な観念から別の観念が発生するということですから,第二部定理四〇により,結果の方もまたその人間の精神のうちで十全な観念であるということになります。

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