スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

京成盃グランドマイラーズ&ふたつの問い

2023-03-18 19:35:45 | 地方競馬
 16日の第26回京成盃グランドマイラーズ
 エメラルファイトは右によれるような発馬で1馬身の不利。発走後の正面はホウオウスクラムとスマイルウィが並んで逃げるような形で3番手以下に4馬身くらいのリード。向正面でスマイルウィの方が前に出てホウオウスクラムが2番手となり,後ろとの差も詰まっていきました。3番手にティーズダンク。2馬身差でエメリミット。5番手にリッカルド。4馬身差でゴールドホイヤー。7番手にヴィーダ。2馬身差の最後尾にエメラルファイトという隊列。前半の800mは50秒6のハイペース。
 3コーナーを回ると2番手のホウオウスクラムの方が一杯に。ティーズダンクが3番手から差を詰めていきましたが,向正面の半ばからスパートしたゴールドホイヤーが外を捲って進出。逃げるスマイルウィに並び掛け,ティーズダンクとの差が3馬身くらいに。スマイルウィとゴールドホイヤーの競り合いは直線の半ばでゴールドホイヤーが制し,そのまま抜け出して優勝。スマイルウィが2馬身半差で2着。前の2頭を追うことはできませんでしたが,4着以下とは差をつけたティーズダンクが4馬身差で3着。
 優勝したゴールドホイヤーマイルグランプリ以来の勝利で南関東重賞5勝目。このレースは能力上位の3頭が上位を独占する順当な決着になりました。差がついたのは現在の船橋競馬場の馬場に対する適性の差が影響したかもしれません。スマイルウィが常に力を発揮するのに対して,ゴールドホイヤーは能力を出し切れたり出し切れなかったりするタイプですが,競走能力の上限値だけでいうと,ゴールドホイヤーの方がスマイルウィを上回っているのだろうと思います。こういうタイプは相手関係が強くなっても一発あるという傾向をもちますので,馬券面では常に警戒が必要でしょう。父はトランセンド。母の3つ上の半姉に1999年にフェアリーステークスを勝ったベルグチケット。Heuerはドイツ語で今年。
 騎乗した川崎の山崎誠士騎手は戸塚記念以来の南関東重賞20勝目。京成盃グランドマイラーズは初勝利。管理している川崎の岩本洋調教師は南関東重賞12勝目。京成盃グランドマイラーズは初勝利。

 事物が永遠に存在するというのは,第二部定理八のいい方に倣えば,神の属性Dei attributisの中に含まれているのです。よってその観念Ideaeは,同じ定理Propositioにより,神の無限な観念Dei infinitia ideaの中に包容されていることになります。つまり,すべての人間に共通する本性essentiaは,神の属性の中に,この場合は延長の属性Extensionis attributumの中に形相的本性essentia formalisとして含まれているのであって,その観念は神の無限な観念の中に含まれていることになります。
                                   
 このときに問わなければならないことがふたつあります。ひとつはこの本性は,持続するdurare本性として存在するかということです。こちらは第二部定理八系のいい方に倣えば,時間的に持続するといわれる限りにおいて存在するかということであり,それを僕がいう意味での形相的本性と解するなら,持続するといわれる存在existentiaを,観念として含むのかということです。そしてもうひとつは,この種の人間に共通の本性は,現実的に存在する人間にとって,十全に認識するcognoscereことができる本性であるかということです。このふたつの問いについて順に考察していきます。
 まず第一の問いについては,どちらの考え方もあり得ると僕には思えます。というのは,人間は現実的に存在するので,すべての人間に共通の本性もまた現実的に存在するというのはひとつの考え方ですし,しかし,人間に共通の本性を有するある個物res singularisは,その本性が存在する間はずっと存在するのかといえばそういうわけではないのだから,現実的に存在するとはいえないというのもひとつの考え方であるからです。要するに,持続するといわれる限りで事物が存在するという場合は,その存在には開始があってまた終焉があるのでなければなりません。よって,人間に共通の本性についていえば,それが現実的に存在するようになるのは人類という種が存在するようになったときであり,現実的に存在することをやめるのは,人類が絶滅したときということになります。しかし一方で,人類の誕生から絶滅するまでの間に,人間に共通の本性を有するある単一の個物が存在を継続するのかといえばそういうわけではありません。むしろ数多の人間が生死を繰り返すことによって,人間に共通の本性は持続し続けているのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする