第25回TCK女王盃。
ケラススヴィアがすぐにハナに立ちました。2番手にダノンレジーナ。3番手はショウナンナデシコとリネンファッション。5番手にレーヌブランシュ。6番手にアルコレーヌ。7番手にメモリーコウとブランクチェック。ここまでは一団。2馬身差でダイアナブライトとテオレーマ。2馬身差でサルサレイアとマルカンセンサーという隊列。最初の800mは51秒3の超スローペース。
3コーナーを回るとケラススヴィア,ダノンレジーナ,リネンファッションの3頭は雁行に。さらにその外からアルコレーヌも追い上げてきて,直線に入るとこの4頭が横一列に。4頭の競り合いの外から脚を伸ばしたテオレーマがあっさりと4頭を差し切って先頭。内を回ったために一旦は位置取りを下げたショウナンナデシコが,ダノンレジーナの内から伸びてテオレーマに迫り,2頭が離れての接戦。先んじていたテオレーマがショウナンナデシコの追撃を凌いで優勝。ショウナンナデシコがクビ差で2着。最後に外から追い上げたブランクチェックが2馬身差で3着。
優勝したテオレーマはここがJBCレディスクラシック以来の出走。重賞連勝での3勝目。このレースは上位拮抗のメンバー構成で,各馬に一長一短がありました。テオレーマの場合,能力はおそらくメンバーの中で最上位。ただ距離が延びることはマイナスに作用しそうでした。ペースがかなり遅くなったことは,距離にやや不安があったこの馬には幸いしたのではないかと思います。ベストはもう少し短い距離でしょう。父はジャスタウェイ。Teoremaはスペイン語で定理。
騎乗した川田将雅騎手は第24回からの連覇でTCK女王盃2勝目。管理している石坂公一調教師はTCK女王盃初勝利。
ここからは将棋のルールが分からない人には,具体的な内容は理解できないでしょうが,僕がいわんとするニュアンスは伝わるでしょう。
上の図のような詰将棋が出題されたとします。これは実際に僕が見かけた問題ですが,どこで見たかや出題者がだれであったかは忘れてしまいました。もし判明すれば後に追記します。
この詰将棋が出題されると,僕はさして考えずに☗3一金☖同銀☗1二飛成☖同玉☗2四桂として,その局面で詰むかどうかを考え始めます。そして☖2二玉☗1一角☖同玉☗1二金で詰むことを理解します。それはつまり解答を出したということです。これをスピノザの哲学で説明すると,☗2四桂までは直観scientia intuitivaで理解し,それ以降は理性ratioで理解するということです。これは詰将棋ですが,実戦の将棋の場合でもこういうケースはあるのであって,だから僕は将棋を指しているときに第三種の認識cognitio tertii generisと第二種の認識cognitio secundi generisの両方が働いているということを,リアルなものとして理解することができるのです。
詰将棋というのは一般に手数が長くなるほど難しくなります。この詰将棋は9手詰めですが,9手詰めの詰将棋としてはかなり容易な部類に入るでしょう。プロの棋士は当然ですが,そこまでの棋力がない将棋の愛好家でも,最後まで直観で解答できる,つまり出題図を見た瞬間に答えを発見できるという人がそれなりにいるでしょう。青野がプロの棋士が将棋を指しているときは,左脳より右脳の方が多く働いているというのは,そういうことだと理解してください。分かりやすくいうなら,プロ棋士ならこの詰将棋は右脳の働きだけで答えが出ます。僕は右脳だけでは途中までしか分からず,左脳も働かないと正解手順の最後まで辿り着けないのです。
次に,なぜ僕が途中までは直観で答えを出すことができて,それ以降は理性の働きを必要とするのかということの理由も,僕は概ね理解しています。まず第一に,詰将棋は王手を掛け続けて最後に詰みに導く一種のパズルです。このことは,どの詰将棋を解く場合にも,僕の知性intellectusのうちにあります。次にこの出題図は,仮に玉方の手番であれば,☖3二玉と飛車を取って絶対に詰むことはありません。
ケラススヴィアがすぐにハナに立ちました。2番手にダノンレジーナ。3番手はショウナンナデシコとリネンファッション。5番手にレーヌブランシュ。6番手にアルコレーヌ。7番手にメモリーコウとブランクチェック。ここまでは一団。2馬身差でダイアナブライトとテオレーマ。2馬身差でサルサレイアとマルカンセンサーという隊列。最初の800mは51秒3の超スローペース。
3コーナーを回るとケラススヴィア,ダノンレジーナ,リネンファッションの3頭は雁行に。さらにその外からアルコレーヌも追い上げてきて,直線に入るとこの4頭が横一列に。4頭の競り合いの外から脚を伸ばしたテオレーマがあっさりと4頭を差し切って先頭。内を回ったために一旦は位置取りを下げたショウナンナデシコが,ダノンレジーナの内から伸びてテオレーマに迫り,2頭が離れての接戦。先んじていたテオレーマがショウナンナデシコの追撃を凌いで優勝。ショウナンナデシコがクビ差で2着。最後に外から追い上げたブランクチェックが2馬身差で3着。
優勝したテオレーマはここがJBCレディスクラシック以来の出走。重賞連勝での3勝目。このレースは上位拮抗のメンバー構成で,各馬に一長一短がありました。テオレーマの場合,能力はおそらくメンバーの中で最上位。ただ距離が延びることはマイナスに作用しそうでした。ペースがかなり遅くなったことは,距離にやや不安があったこの馬には幸いしたのではないかと思います。ベストはもう少し短い距離でしょう。父はジャスタウェイ。Teoremaはスペイン語で定理。
騎乗した川田将雅騎手は第24回からの連覇でTCK女王盃2勝目。管理している石坂公一調教師はTCK女王盃初勝利。
ここからは将棋のルールが分からない人には,具体的な内容は理解できないでしょうが,僕がいわんとするニュアンスは伝わるでしょう。
上の図のような詰将棋が出題されたとします。これは実際に僕が見かけた問題ですが,どこで見たかや出題者がだれであったかは忘れてしまいました。もし判明すれば後に追記します。
この詰将棋が出題されると,僕はさして考えずに☗3一金☖同銀☗1二飛成☖同玉☗2四桂として,その局面で詰むかどうかを考え始めます。そして☖2二玉☗1一角☖同玉☗1二金で詰むことを理解します。それはつまり解答を出したということです。これをスピノザの哲学で説明すると,☗2四桂までは直観scientia intuitivaで理解し,それ以降は理性ratioで理解するということです。これは詰将棋ですが,実戦の将棋の場合でもこういうケースはあるのであって,だから僕は将棋を指しているときに第三種の認識cognitio tertii generisと第二種の認識cognitio secundi generisの両方が働いているということを,リアルなものとして理解することができるのです。
詰将棋というのは一般に手数が長くなるほど難しくなります。この詰将棋は9手詰めですが,9手詰めの詰将棋としてはかなり容易な部類に入るでしょう。プロの棋士は当然ですが,そこまでの棋力がない将棋の愛好家でも,最後まで直観で解答できる,つまり出題図を見た瞬間に答えを発見できるという人がそれなりにいるでしょう。青野がプロの棋士が将棋を指しているときは,左脳より右脳の方が多く働いているというのは,そういうことだと理解してください。分かりやすくいうなら,プロ棋士ならこの詰将棋は右脳の働きだけで答えが出ます。僕は右脳だけでは途中までしか分からず,左脳も働かないと正解手順の最後まで辿り着けないのです。
次に,なぜ僕が途中までは直観で答えを出すことができて,それ以降は理性の働きを必要とするのかということの理由も,僕は概ね理解しています。まず第一に,詰将棋は王手を掛け続けて最後に詰みに導く一種のパズルです。このことは,どの詰将棋を解く場合にも,僕の知性intellectusのうちにあります。次にこの出題図は,仮に玉方の手番であれば,☖3二玉と飛車を取って絶対に詰むことはありません。