スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

新人王戦&裁判員制度

2018-10-25 19:07:05 | 将棋
 17日に指された第49回新人王戦決勝三番勝負第二局。
 藤井聡太七段の先手で角換り相腰掛銀。出口若武奨励会三段がおそらく研究してあったと思われる対応に出ました。よくできたわけではありませんが,悪くもならなかったので,後手の有力な手段のひとつになるかもしれません。
                                     
 後手が3七に歩を打って先手が3八の金を引いた局面。ここで☖4六角と打ちました。
 先手はここでじっくりと考え☗4五角と打ちました。これは飛車取りと同時に☖5六銀の進出を防いでいます。
 ここはターニングポイントのひとつで☖4一飛と逃げるのが有力だったとされています。ただ実戦の☖8四飛もそれで悪くなったという手ではなく,どちらを選択するかで別の将棋に進みますので,善悪を判断するのは難しいような気もします。
 先手は☗4三歩☖5二玉としてから☗2三銀成と成り込みました。後手は☖4三金と交わして☗2四成銀。これで一時的に先手の銀得。
 手番を得た後手は☖2八歩☗同飛☖3八歩成☗同飛☖1九角成の手順で香車を入手。馬を作って駒損を少し回復しましたので,ここはまだ難しそうです。先手は☗2八歩と遮断しました。
                                     
 ここで☖3七香を狙って☖4六銀と出たのが敗着で,とにかく馬を活用すべく☖2七歩と打てば難解な局面が続いていたとのこと。後手は駒損を回復するより馬を働かせる方が急務であったということでしょう。
 藤井七段が連勝で優勝。前年度の朝日杯将棋オープン以来となる2度目の棋戦優勝です。

 裁判員制度という制度自体についていえば,僕は基本的に肯定的です。法律の専門家ではない市民が裁判に参加し,被告が有罪か無罪かを合議の上で決議し,また有罪であるならどのような量刑が適当であるのかを同じように合議の上で決定することは,意義があることだと考えるからです。ですから,僕が受け取った手紙というのは,裁判員に選定されたというものではなく,単なる裁判員候補から具体的な裁判の裁判員の候補に選定されたというものではありましたが,制度上の有意義性を認めている僕にとっては,参加したい気持ちの方が強かったのです。
 ただ,この手紙を受け取ったときと同じ状況であれば,物理的に参加することはできません。母にしろ妹にしろ,その状況を見守ることができるのは僕だけであったからです。また,横浜地方裁判所に手続きのために最初に行かなければならない9月6日というのは,木曜日であったのですが,7日の金曜日に妹の本牧脳神経外科の通院が予定されていたため,通所施設に迎えに行かなければならないことが決定していました。地裁へ行かなければならないのは午前中で,迎えに行くのは午後ですから,クリアできる可能性の方が高いのでしょうが,選任の手続きというのにどれほどの時間を要するのかということは,当然ながら未経験でしたから分かりかねました。つまり僕はその日にはすでに母はいない,死んでいるだろうと想定はしていましたが,仮に母に対して何かをする必要がなくなっていたとしても,妹を通所施設なりグループホームなりに任せておけるような日時ではなかったのです。
 こうした事情ですから,無条件に裁判所に行くという返事を出すことはできませんでした。もちろん裁判員候補の中にはいろいろな事情があり,僕のように無条件で参加することができるわけではない人が確実に存在するでしょう。ですからそのような人はその理由を記して,参加の義務を免除する依頼をすることができるようになっています。なので僕もそうした事情について詳しく記し,それを返事として提出しました。提出したというのは裁判所に行ったという意味ではなく,返事の手紙を出したという意味です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする