スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

トキオリアリティー&暫定的結論

2017-05-09 19:10:10 | 血統
 クイーンエリザベスⅡ世カップを勝ち,海外で初の大レース制覇を達成したネオリアリズムの母は1994年にアメリカで産まれたトキオリアリティーという馬です。トキオリアリティーからみて11代目の母がフロリースカップの4代母にあたり,ファミリーナンバー3-lです。
                                     
 トキオリアリティーは競走馬として輸入され,短距離を中心にJRAで3勝をあげました。1998年5月に準オープンで3着のレースを最後に引退して繁殖入り。
 引退時期の関係から最初の産駒が誕生したのは2000年。2頭の産駒を誕生させた後,2001年に交配されたのがエルコンドルパサー。2002年に産まれた産駒がアイルラヴァゲイン。2004年にデビューした2歳の当初からオープンで活躍し,2007年にオーシャンステークスを制しました。その後も長く現役を続け,芝とダートでオープンを1勝ずつしています。
 その後も毎年産駒を誕生させ,2007年にディープインパクトと初配合。この配合で2008年に産まれたのがリアルインパクト。この馬も2010年にデビューするとすぐにオープンで活躍。2011年には3歳馬の身で挑戦した安田記念を勝ちました。その後は低迷しましたが2013年と2014年に阪神カップを連覇。2015年の春にオーストラリアに遠征し,ジョージライダーステークスを制しています。
 2010年だけは産駒がなく,この年に配合されたのがネオユニヴァース。そして翌年に誕生したのがネオリアリズムになります。
 リアルインパクトはすでに種牡馬になっていますし,ネオリアリズムにも種牡馬としての需要はあるでしょう。また,多くの産駒の中には牝馬もいますから,牝系としても発展していく可能性があります。

 現実的に存在する個物res singularisYが原因causaとなって現実的に存在する個物Xが発生することは,無限知性intellectus infinitusをひとつの観念ideaとしてみた場合に,その観念の対象ideatumの「中に起こること」ではありません。よって無限知性がひとつの観念とみられる場合には,第二部定理九系によって,無限知性はそのことを認識しません。この点において第五部定理二三備考でいわれていること,すなわちある知性がものの存在existentiaを時間tempusによって決定するdeterminare力potentiaを有するのは,その知性もまた現実的に存在している,いい換えれば持続している場合だけであるということが,無限知性に対して合致していると解します。要するに,この意味において,永遠aeterunusである無限知性は,現実的に存在する個物を時間によって決定する力を有するとはいえないと解します。
 一方,現実的に存在する個物の本性essentiaを永遠の相species aeternitatisの下に表現するexprimere観念は無限知性のうちに存在します。このとき,個物の本性にそれが持続するdurareものであるということが含まれているなら,そのこともまた永遠の相の下に表現されていなければなりません。そしてそれは実際に表現されているのであり,しかし第五部定理二三備考でいわれていることには反しない,つまりそれは個物の存在を時間によって決定する力には含まれないとしておきます。いわばこれを暫定的な結論とするということです。実際,それが持続するものであるという本性は個物一般の本性ですから,それが特定の現実的に存在する個物にだけ妥当するものではありません。したがってこうした本性が永遠の相の下に表現されているのだとしても,それはある固有の個物の存在を時間によって決定しているということにはならないと解せると思うからです。
 ここでは,現実的に存在する個物Xが現実的に存在することを開始する場合だけを例示しました。ですが現実的に存在する個物Xがその現実的存在を停止することの観念も,第二部定理九の様式で説明されなければなりません。これは第三部定理四から明白です。ですからこちらの場合で考えても,無限知性は現実的に存在する個物がその現実的存在を停止することを認識しないということになり,時間によって決定できないことになります。
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