スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

日刊スポーツ賞東京湾カップ&無限連鎖

2017-05-05 19:26:09 | 地方競馬
 昨日の第31回東京湾カップ
 逃げなければ結果が出ないことが判明しつつあったサイバーエレキングがハナへ。2番手がグランウブロで3番手にマルヒロナッツオー。好位の内にソッサスブレイで外に向正面で上昇したカンムル。中団にリアルファイト,ホワイトソニック,スカイサーベル,クラトリガーの4頭が集団を形成しました。1コーナーを回るところからペースが急激に落ちましたが,全体的にはミドルペースからハイペースだったと思います。
 3コーナーを回るとマルヒロナッツオーが後退。インを回っていたソッサスブレイが3番手に上がり,中団馬群の最外にいたクラトリガーが勢いよく外を捲り上げてきました。直線に入ったところではサイバーエレキングが先頭でその外からグランウブロが追うという形でしたが,この2頭の外に出たソッサスブレイが競り合う2頭を交わすと悠々と抜け出し3馬身の差をつける快勝。大外を回ったクラトリガーが粘るサイバーエレキングをフィニッシュ直前で交わして2着。サイバーエレキングがクビ差の3着。
 優勝したソッサスブレイは北海道でデビューして2勝。昨年12月に船橋に転入すると3連勝。その後の2戦は7着,5着でしたが,このメンバー構成であれば力量は互角に近く,優勝候補の1頭でした。ただ,一線級とは力量差があるように思えますので,これより上位クラスの馬との戦いでは苦戦してしまうのではないかと思われます。メンバー的には順当といっていい範囲での決着だったのではないかと思うのですが,配当はずいぶんとつきました。母の父がスペシャルウィーク。祖母が1997年の東京3歳優駿牝馬と1998年の桜花賞を勝ったダイアモンドコア。母の半兄に2008年のハイセイコー記念,2009年の京浜盃羽田盃を勝ったナイキハイグレード。Sossusvleiはナビブ砂漠の観光名所。
 騎乗した大井の柏木健宏騎手はしらさぎ賞に続いての南関東重賞4勝目。東京湾カップは初勝利。管理している船橋の山本学調教師は南関東重賞3勝目で東京湾カップは初勝利。

 現実的に存在する個物res singularisは何であれ,それが存在し始めるために,すなわちその存在の持続duratioを開始するために,自身とは異なった現実的に存在する個物を外部に要します。ここからは前者を個物X,後者を個物Yとします。つまり現実的に存在する個物Yは,個物Xが現実的な存在を開始する原因であると仮定します。これは論理上の仮定ですので,現実的にそのように単純な実例が存在するかということは問わないでください。
                                     
 第一部公理四は,結果の認識は原因の認識を含んでいなければならないといっています。したがって,現実的に存在する個物Xの十全な観念は,現実的に存在する個物Yの観念を含んでいなければなりません。いい換えればそれに依存していなければなりません。このことは第二部定理九が直接的に意味しているといえるでしょう。
 僕はある知性AのうちにBの観念ideaがあることと,AがBを認識するというのは同じことであると解します。したがって,第二部定理九で示されている現実的に存在する個物の観念の無限連鎖が無限知性intellectus infinitus,infinitus intellectusのうちに含まれていると解する限りで,それだけを特定して抽出した現実的に存在する個物Xの十全な観念が無限知性のうちに含まれるということを認めます。いい換えるなら無限知性が現実的に存在する個物Xを十全に認識するということを認めます。そして,僕の考えでいえば,これ以外の仕方で,現実的に存在するいかなる個物も,無限知性が認識するということを説明することは不可能です。スピノザが,現実的に存在する個物の十全な観念が神の観念idea Deiすなわち無限知性のうちにあるということは是認していると僕は解しますので,これは第二部定理九の無限連鎖が無限知性のうちに含まれるという意味だと解します。
 ただ,ここでまた気を付けなければいけないことが出てきます。このような意味において無限知性のうちに現実的に存在する個物Xの十全な観念は無限知性のうちにある,つまり無限知性は現実的に存在する個物Xを十全に認識するのですが,この認識に際しては因果関係はまったく含まれません。つまり無限知性が原因で,現実的に存在する個物Xの観念が結果であるわけではないのです。
コメント
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