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スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ルールの公理系&第二部定理四〇まとめ⑤

2008-08-23 20:09:07 | 哲学
 少し前のことになりますがnanaponさんがレスリングの運まかせのルールについてエントリーされています。僕もあのピックアップは確かに運に左右される要素が強いと感じますし,また,レスリングでは同じポイントならば後からポイントを上げた方が勝者とされますが,これも根拠が薄弱のように感じます。
 一方で,運まかせであるかはともかく,こうしたルールの恣意性というのは,広く考えるなら,大方の競技に含まれます。たとえば野球は,一塁,二塁,三塁と回って本塁に帰ると得点になりますが,なぜそうすれば得点になるのか,またそうでなければ得点にならないのかを合理的に説明せよといわれれば,これはかなり困難ではないかと思いますし,少なくとも僕にはできません。
 実はどんな競技にもその競技に特有の公理系というのがあって,各々の競技規則というのはその公理系における定義と公理にあたると僕は考えます。レスリングの場合と野球の場合とで違いがあると感じるのは,公理系は共に恣意的であったとしても,野球の規則は野球という競技の面白さを損なわないように作られている,あるいはむしろそこから野球という競技の面白さが生じてくるように秩序付けられているのに対し,レスリングの公理系はそうではないように感じられるという点です。
 僕は公理系はその公理系の内部で合理的ないしは妥当であるならば成立するという考えです。だから野球はもちろんレスリングも,その内部で合理的であると考えられているのであれば,とくにどうこういうつもりはありません。ただもしもルールの公理系そのものが,競技の面白さを損なうようなものであれば,また競技が本来的に有するべき本性に相反する場合には,その競技というのは衰退せざるを得ないのではないかという気がします。

 明日はふるさとダービー福井2日目メーンの福ノ井賞です。関東5人で別れます。金沢に長塚-飯嶋の茨城栃木,平原-後閑の埼京に山口,小嶋-浜口の中部に小倉。僕は小嶋選手で。

 この条件を満たすために,まずは第二部定理三八を考えました。もっとも,この証明のうちには,必ず人間の精神のうちにある十全な観念があるということが含まれていないと考えることもできますので,実際に条件を満たすのは,第二部定理三八系であるといえるかもしれません,
 これで確かに人間がある正しい前提から正しい結論を導き出し得るということが証明されたのですが,この定理が示しているのは,すべての物体に共通な事柄の十全な観念を前提としてそうしたことができるということのみですので,これでは人間が導き得る正しい結論には限界があります。そこで前提となる十全な観念というのはこれ以外にもあり得るということを示すため,続いて第二部定理三九も考えました。この定理により,たとえば四角形の場合について考えたことが,人間にも妥当しますので,第二部定理一四により,人間の精神のうちには,数多くの推論の前提となり得る十全な観念がある,あるいは少なくともあり得るということが証明できました。
 そしてこのことは,ある公理的性格を帯びた事柄,すなわち人間の能動と受動に関係する事柄を表します。すなわち人間は,自分自身の身体と共通の要素を有するものとより多く関係するほど,それだけ能動的であり,逆にそれが少ないほど,受動的であるということです。
 これで今回のまとめは終了です。明日からは,新しいテーマについて考えていくこととします。
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