竜王戦挑戦者決定戦三番勝負第一局。振駒で先手は羽生善治名人。相矢倉▲3七銀から王位戦第五局と同じ形。途中で後手の木村一基八段が変化して,夕食休憩の局面が第1図。
▲5四歩と垂らしたのに対し△同金と取ったところですが,ここは先手の攻め,後手の受けとはっきりしています。実際に先手が▲3五銀から一方的に攻めて第2図に。
途中の△1六銀とか△3二桂など,いかにも受けただけという手なのですがこれで容易に後手玉は寄りません。先手は飛車を6筋に転換,飛車角交換して△1二角と王手。この角が2一に成り,さらに3一に寄ったのが第3図。
これは▲2二銀~▲5三馬をみた厳しい手。後手は△4二金と引いて受けましたが,この将棋は後でこの馬が大活躍することになります。
ここから一旦は後手にも攻めが回る局面があったのですが再び先手が手番を握り,放たれたのが第4図の▲6六桂。
角筋を止める手で,僕などはまったく考えていなかったのですが,これがいい手で,ここからはどうも後手にチャンスがないようです。△6三玉に▲4一馬の王手。合駒は3二の金がただなので△7三玉でしたが,▲7四馬とここに活用。△7二玉には▲4七馬とここに引いてこれが龍取りです。
△7九龍は仕方ありませんが,今度は△7四桂が飛車取り。△9二飛には▲6二桂成で▲8三馬を狙います。これを嫌って△7三玉と逃げたのもすごい頑張りですが,以下,▲5六馬と銀取りに出る手が生じました。
第6図以下,この馬が実際に銀を取って7八へ。
将棋としてはここで先手玉が鉄板となり終っている感じです。実戦,後手も駒を費やしてさらに粘りましたが,大勢には影響なく,後手の投了となっています。
羽生名人が勝って挑戦権獲得まであと1勝。第二局は来月の3日です。なお,この記事の投稿時間は実際には30日の0時を回っていますが,都合上,29日付けにしてあります。
これはスピノザ自身がその直後の備考において示唆していることでもあるのですが,僕は第三部定理二というのは,さらに別の方法でも証明することができると考えています。
このために注意しておくべきことはふたつです。ひとつは,ある人間の精神とその人間の身体が同一個体であることを示した第二部定理一三で,もうひとつが物体の原因と結果の連結と秩序が,観念の原因と結果の連結と秩序に等しいことを示した第二部定理七,すなわち平行論の導入となる定理です。
これでみれば,ある人間の精神の原因と結果の連結と秩序は,この人間の身体の原因と結果の連結と秩序に等しくなければならないということが明らかです。そこで今,秩序の方に目を向けてみれば,もしもある人間の精神が能動状態にあるならば,この人間の身体も能動状態にあるということになりますし,逆にある人間の精神が受動状態であるならば,この人間の身体も受動状態にあるということになります。つまり,同じ人間の精神と身体は,一方が能動状態で,他方が受動状態であるということはありません。
そこでもしも,ある人間の精神の指令によってこの人間の身体が運動するということがあるなら,このとき,指令を下す精神が能動状態にあるのに対し,指令によって運動する身体は受動状態にあるということになります。つまりこれは不条理なのです。よってこうしたことは生じ得ません。もちろん,ある人間の身体がこの人間の精神をある思惟作用に決定することがないということも,これと同じ方法で不条理であることを証明できます。
よってある人間の精神がこの人間の身体を運動に決定することはできないし,逆にある人間の身体がこの人間の精神を思惟作用に決定するということもできないということになります。
▲5四歩と垂らしたのに対し△同金と取ったところですが,ここは先手の攻め,後手の受けとはっきりしています。実際に先手が▲3五銀から一方的に攻めて第2図に。
途中の△1六銀とか△3二桂など,いかにも受けただけという手なのですがこれで容易に後手玉は寄りません。先手は飛車を6筋に転換,飛車角交換して△1二角と王手。この角が2一に成り,さらに3一に寄ったのが第3図。
これは▲2二銀~▲5三馬をみた厳しい手。後手は△4二金と引いて受けましたが,この将棋は後でこの馬が大活躍することになります。
ここから一旦は後手にも攻めが回る局面があったのですが再び先手が手番を握り,放たれたのが第4図の▲6六桂。
角筋を止める手で,僕などはまったく考えていなかったのですが,これがいい手で,ここからはどうも後手にチャンスがないようです。△6三玉に▲4一馬の王手。合駒は3二の金がただなので△7三玉でしたが,▲7四馬とここに活用。△7二玉には▲4七馬とここに引いてこれが龍取りです。
△7九龍は仕方ありませんが,今度は△7四桂が飛車取り。△9二飛には▲6二桂成で▲8三馬を狙います。これを嫌って△7三玉と逃げたのもすごい頑張りですが,以下,▲5六馬と銀取りに出る手が生じました。
第6図以下,この馬が実際に銀を取って7八へ。
将棋としてはここで先手玉が鉄板となり終っている感じです。実戦,後手も駒を費やしてさらに粘りましたが,大勢には影響なく,後手の投了となっています。
羽生名人が勝って挑戦権獲得まであと1勝。第二局は来月の3日です。なお,この記事の投稿時間は実際には30日の0時を回っていますが,都合上,29日付けにしてあります。
これはスピノザ自身がその直後の備考において示唆していることでもあるのですが,僕は第三部定理二というのは,さらに別の方法でも証明することができると考えています。
このために注意しておくべきことはふたつです。ひとつは,ある人間の精神とその人間の身体が同一個体であることを示した第二部定理一三で,もうひとつが物体の原因と結果の連結と秩序が,観念の原因と結果の連結と秩序に等しいことを示した第二部定理七,すなわち平行論の導入となる定理です。
これでみれば,ある人間の精神の原因と結果の連結と秩序は,この人間の身体の原因と結果の連結と秩序に等しくなければならないということが明らかです。そこで今,秩序の方に目を向けてみれば,もしもある人間の精神が能動状態にあるならば,この人間の身体も能動状態にあるということになりますし,逆にある人間の精神が受動状態であるならば,この人間の身体も受動状態にあるということになります。つまり,同じ人間の精神と身体は,一方が能動状態で,他方が受動状態であるということはありません。
そこでもしも,ある人間の精神の指令によってこの人間の身体が運動するということがあるなら,このとき,指令を下す精神が能動状態にあるのに対し,指令によって運動する身体は受動状態にあるということになります。つまりこれは不条理なのです。よってこうしたことは生じ得ません。もちろん,ある人間の身体がこの人間の精神をある思惟作用に決定することがないということも,これと同じ方法で不条理であることを証明できます。
よってある人間の精神がこの人間の身体を運動に決定することはできないし,逆にある人間の身体がこの人間の精神を思惟作用に決定するということもできないということになります。