スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

クラスターカップ&能動と受動

2008-08-18 19:24:54 | 地方競馬
 地元のトーホウライデンが出走を取り消し,11頭で争われた第13回クラスターカップ(動画)。
 外からタイセイアトムの逃げ。これをディープサマー,プライドキムの船橋2頭が追っていきました。最初の600メートルは36秒4で,重賞では考えられないようなスローペース。
 人気のフェラーリピサは後方に構えていたのですが,向正面に入ると追撃開始。ディープサマーは後退し,トーセンブライトはやや離されました。タイセイアトム,プライドキム,フェラーリピサの3頭が雁行状態で直線に。
 タイセイアトムは脱落。フェラーリピサがプライドキムに馬体を併せるところまではいったのですが,そこから再び突き放し,プライドキムが優勝。フェラーリピサが2着で,追い上げてきたトーセンブライトがタイセイアトムを捕えて3着を確保しました。
 優勝したプライドキムは昨年2月のグランプリカップ以来の勝利。重賞は2004年の全日本2歳優駿以来となる3勝目。ここで勝って何ら不思議のない力の持ち主ではありますが,今年に入っての2戦が悪く,軽視していました。スムーズにレースができたのもよかったでしょうが,体重が16キロ絞れていたのもよかったのではないかと思います。従来のレコードを1秒更新するタイムも立派で,フロックではありません。
 鞍上は船橋の川島正太郎騎手。JRAの三浦皇成騎手が大物新人と騒がれていますが,こちらも今年デビューの新人で,早々の重賞初制覇。今年は新人騎手の当たり年なのかもしれません。管理するのは正太郎騎手の父でもある船橋の川島正行調教師。クラスターカップは初制覇です。

 明日は竜王戦挑戦者決定トーナメントの,挑戦者決定3番勝負へのもうひとりの出場者が決まる羽生善治名人と丸山忠久九段の一戦があります。対戦成績は羽生名人が29勝,丸山九段が16勝です。

 第三部定理一によれば,人間の精神mens humanaというのは十全な観念を有する限りでは能動的であり,逆に混乱した観念idea inadaequataを有する限りでは受動的であるということになっています。したがってここで考察していることというのは,現状の主題とはあまり関係していませんが,実は人間の能動actioと受動passioということに大いに関係しているのです。
 ここまでの考察によって導かれた,ひとつの公理的性格を帯びるような事柄をこの第三部定理一に加えるならば,次のようなことが出てきます。もしも人間が,自分自身とより多くの共通の要素を含むような外部の物体corpusと関係すればするほど,その人間はそれだけ多くの十全な観念を有することができますので,同時にそれだけ能動的であり得るということになります。したがって逆に,ある人間が,自分自身と共通の要素が少ないものと関係することが多くなるなら,その人間はその分だけ受動的になりやすいということになるでしょう。
 僕自身についていえば,ただそれが面白いから,あるいは別のいい方をするなら,受動的であれ能動的であれ,それが僕自身の喜びlaetitiaであるからスピノザの哲学について考えているのであって,これを自分の人生に役立たせようと思っているわけではありません。しかしもしもそういう方面からスピノザの哲学について考えるなら,これはひとつの人生訓になり得るのではないかと思います。それはすなわち,人間はなるべく自分自身と多くの共通点を有するようなものと関係するように努めるべきであるということです。
 このテーマはこれで終りとします。いつものように明日からはまとめに入ることにします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする