analog player & Vacuum valve amplifier (Electron Tube Amp)

こちらの記事は製作・修理・改造を推奨するものではありません。
故障・事故等が起きても当方責任は負いかねます。

TA‐F555ESXⅡ修理に挑戦33。コンデンサー。あれ、もしかして。

2020-10-10 00:03:26 | TA‐F555ESXⅡ

せっかくなので、内部パーツを交換しておこうと思う。

と言ってもコンデンサーだけだが

A‐Class段基板の茶色い電解コンデンサー63V1000μF。これを新品に換えたい。

ここは電源のコイルの後で、結構タフな場所だと思う。金黒色の奴。

 

そして茶色のコンデンサー。

これが不明だった。双信電機に問い合わせたら、丁寧に教えてくれた。

オーディオ用で、誘電体とマイカとのこと。2005年に生産中止で代替品無し。

ま、フィルムのコンデンサーに代替えかな。

 

困ったのは、EQ入り口の200Ω抵抗。多分2W。

この大きさのヒューズ抵抗が見当たらない。

酸金抵抗で・・・?それは危険だ。

デールの巻き線抵抗120Ωに直列に、0.5W470μFと同100Ωのパラを接続、これで202.5Ωになるはず。

パラの部分は1Wだが、ほぼ100Ω(半分)とすればいいところのかな?なんて、良く分からんけど。

良いところに行った。

外したものは、前回より抵抗値が上がってる。

これでB‐Class段基板の電源電圧、下がるかな?

交換後の音にワクワクする。

 

 

この後各電圧を測ったが、また元に戻ってしまっている。

あ~あがっかり。

 

もうリレーも入らなくなってしまった。

回路図を起こしてるのだが、流れが分からない。よってどこが悪いかもわからない。

 

諦めるか。

結構お金掛けちゃったな。

ネットをつらつら見てたら、キセキが起きた。

サービスマニュアルが見つかった。

回路図に電圧が出てる。これは有難い。

 

最初はR410だ。電圧が立ってない。1MΩなので厳しいのか?っと思ったが,外して抵抗値を測定したが問題ない。

戻してみたが、リレーが入るようになった!

次にチェックすると、D417ダイオードとC403コンデンサーが怪しい。

外して測定したが問題無さそう。なんで?これじゃないの?

戻して電圧測定したら、オフセットの電圧が下がったようだ。

もしかしたら、コンデンサーの足が基板を貫通してハンダから出てなくて、ハンダ付け不良だったかな?

もう一個、Q407FETのドレン側電圧が立ってないので近くの抵抗R413の27kΩも外してみたがこいつも問題ない。部品を戻すときパターンを掃除してるのだが、ここはパターンの右下部分が剥がれていた。

これでオフセットを測ったら数十ミリボルトまで下がった。少しハンチングしてるが、前よりはずっと良い。

弱冠差はあるが、これで元の電圧との乖離は無い。B‐Class段基板との接続部も、前は電源電圧だったが2V以下になった。これだよ、気持ちいい。

 

これで音出ししてみた。

時々ブッ、ブッ、とRchから音がするが、音が出た。

この瞬間が報われる。諦めないで良かった。

思えば皆ハンダ付け不良じゃんか。

 

音は先日の評価と変わらない。少し純度が上がった気もする。

FA7ESと比べると、あちらは薄い。こちらは濃い。

思うにシリーズ最高の音ではないか。

リファインして純度をもう少し上げ、空気感を出したい。

しかし手を入れる場所が無い。接続コードをコネクターではなく直結にするか?

ジャンパー線がどうしようもない。

限度がある。

パワー段のトランジスタも新品だし、これで聴くことにしよう。

そうだ、もう一度基板を外し、パーツを外して足を磨き、取り付け直そう。足の表面がが多分腐食してるんだ。

ケースの錆びも落として塗装し直そうか。

電源トランスも外して塗装し直したいな。

このクラスのアンプは4台も有るのに、これにこんなに力入れてどうすんだ?

いや、これ名器だろ、価値はあると思う。

 

20201009

コメント