EL34PPmonoの入力トランスを600:600のTF-3にしたら低音が出た。
ちと考えた。ラジ技誌は、こんな周波数特性の悪いトランスを使うか?なんかおかしい。
長真弓著 「真空管アンプ設計自由自在」を読み直した。位相反転のトランスについてがパワーアンプの設計のところに有った。
昇圧比のあるトランス二次側には抵抗を抱かせたほうが周波数特性のあばれが落ち着く。
そういえば千葉のアンプ屋さんも同じことを言っていた。
「どのくらいの抵抗値なんですかね?」と尋ねたら「巻線と同じくらい」と教えてくれた。
その時はEL34PPmonoの入力トランスはTF-3であったので、トランス二次側に300Ωを2本つないだ。
しばらくして「試しに」と外した。そうしたら音が大きくなって生き生きしたように聞こえた。
もう一度回路図をにらんだ。
よーく見るとラジ技の回路はトランス二次側に22kΩであり、これがトランスに抱かす抵抗で、82kΩはグリッドリーク抵抗、なのではないか・・・。
もう一度ラジ技誌の本機の画像をにらんだ。睨んだ。ニランダ。
なんだ?おかしい。回路図には無いが、6SL7にコンデンサがある。これはもしかしてカソードパスコンではないか。
:カソードパスコンを付けるのは、電流帰還をかけない為 らしい。これは意味不明だが、このコンデンサを外すと音量が小さくなる。これは以前経験した。
だがしかし、一昨日TF-3にしたときはカソードパスコンも含めvalves worldさんの回路を復元した。その時はカソードパスコンも付けている。
ということは、このコンデンサがカギではないかということでA-8713の入力トランスに抱かした82kΩの抵抗を6SL7のグリッドに近付け、カソードパスコンを追加した。とりあえず100μFだ。
視聴、やった。やったー。やったぁぁぁーーー。
まあ、十分ではないが、低音が増えた。stereo程ではないが、低音が戻った。カソードパスコンには周波数特性も変えるのか?それとも時定数?
十分でないと思うのは中高音が伸びてるからその代償と考える。できればもう少しほしいが、とりあえず納得しよう。
何故かは分からないが、ラジ技誌の回路図は省略されてる様だ。そんなののために5年ほども変な音を聞かされてたのだ。
今までOPTが原因と思ってたが、あれは勘違いだった。おかげでタムラのF-5006なんて高価いものを買ってしまった(後悔はしてないが)。
一度は諦めかけたが、どうれ、このアンプ組み直して仕上げるか。