パワーが仕上がってTD-521を掛けたらなんか良くない。SYNERGYを繋いでレコードをかけたが、なんか音色がおかしい、ちぐはぐだ。ハムも凄い。ぷっとなって10秒ほどハムがだんだん大きくなる。ぷっとなってハムが止む。またぷっとなりハムがだんだん大きくなる。これの繰り返し。アースを繋ぎ変えたが、変わらない。プリのシャシに触ってるとハムは小さくなる。良く分からん。
心にゆとりができたんで、ゆっくりとRCAケーブルのチェックをすることにした。こいつは以前アース側が断線して修理したことがある。導通を測ると一応大丈夫だが、リード部分を見ると銅線が幾つかちょん切れてばらけている。はんだ付けのし直しだが、ジャックの接触部分はプラスチックでモールドしてあるのであまり長い時間はんだごてを当てていられない。しかしよくこんなはんだ付けのしづらいものを作ったもんだ。
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この際だから、SYNERGY専用機、TD-521を点検する。
まず、ベース部分の点検。このベースが傾いていると、針先がまっすぐレコードに当たらない。正確にはトラッキングアングルが有りまっすぐではないのだが。やはりこの部分は大事にしたいところ。今まで「針先でまっすぐならいいだろ、全体調整なんて、あちら立てればこちら立たず、なんだから」とないがしろにしてた。
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RCA端子の接続だが、アームのシェルコネクタ部分とRCA端子で導通が来るか確認。まずは大丈夫だ。アース端子は、ケーブルのシールドをアーム側に持ってった。そこから本体のアースケーブルを昇圧トランスに持っていく。昇圧トランスからプリにもアースを繋ぐ。ジャックのベース部分を止めるネジがゆるかったので締め直した。
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久しぶりだった、ラテラルバランスも調整する。結構内側に寄った。台が傾いてるのかな?
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そして水平調整。持論だが、これは前下がり、前上がりで音を調整できるらしいのであまり気にしてない。うちのシステムは低音が弱いので、気持ち前上がりにしている。正確にはカートリッジスタイラスのトラッキングアングルが有るので、水平が良いのは言うまでもない。
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オーバーハングは忘れた。これについてもちと消化して無いとこも有る。オーバーハングを合わせるには、本来有効長(針先からアーム回転軸中心)をシェル側でカートリッジ(スタイラス)の位置を調整しなければならない。そしてアームベースを調整してオーバーハングを合わせる。はずなんだが、なぜかエスピーユーはSME3012Rに繋いでも有効長が合わない。なんで、オーバーハングはいい加減だ。メーカーの人もオーバーハングは1㎜程度は大丈夫のようなことを言ってたし、この人のシェルは穴位置が3種類と決まっていて、細かい微調整が出来ない。
カートリッジの左右の傾きも調整忘れ。これは音に現れたことは無いが、結構効くはずである
調整前
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調整後
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これで音出しをしてみた。
全体に甘ったるい音になったのだが、微小音の精度が上がったためか、詳細が良く分かる。
ハムも申し分ない。
検聴してるみたいな感じは有るが、気になるほどではなく、むしろ快感である。そう、調整が決まったとき、このような音を出す。まあ、今回は次元が違ってしまったが。
不満を上げるともう少しクリアさが欲しい所か。
そしてエスピーユーだが、時々ドキッとするようなエコー感や声の音色を出す。カートリッジというのは樹脂で作ると曖昧なところがでて、キャラクターになると考えるのでEMINENTのようなカッチカチのカートリッジをリファレンス、というかメインの物にしてるのだが、音づくりとしては、こういうのも有りだなと思う。そして何故だろう、3012Rのような「細い」アームパイプの物に合う。不思議なんだな。