トランジスタアンプもそろそろ飽きてきた。時間帯による音質劣化にはもうたまらん。昔のミニコンポにも劣る気がする。クラシックはイマイチ。ポップスが良く鳴る。決してクリアではないが、実体感の様な厚みが有りエネルギッシュ。
では最後にとっておきの「FIREBIRD」を掛ける。もちろんオーマンディ。うおっ。夜の10時回ってるというのに音量上げる。ダイナミック。これだっ。このレコードの為にこのアンプは存在する。もともとこのレコードは音色を聴くものではなかったのだ。エコーが前にせり出してきて奥行き感が出た。エネルギーを浴び、音場感に浸る。低音の量感は無いが空気感の様な「ぅわんっ」と言う感じが出る。こういう聴き方も有りではないか。もともと魔王カスチェイの凶悪な踊り、の冒頭部分、鐘の音を混ぜたような響き。此処は金管の見せ場であって弦楽器はあまり目立たない。この表現は真空管アンプでは出ない。今まで聴こえなかった色々な楽器の音。決して録音が上手いとは思わないがそれが却って面白い効果を出している。
AX1200はNS690Ⅲと組み合わせた時、真価以上の物を出したと思う。そういう意味では、はDS3000BTLでも「まだ」である。どこかエネルギーが出し切れてない。同一メーカーの強みと思っている。しかしDS3000は同一メーカーのアンプが無かった。以前サンスイにOEMを頼んだらしいが、AUα-907iを使ってもマッチングはイマイチだったと思う。そうなると鳴らし切るアンプは何だろう?マークレビンソン?いやいや、そんなにお金出せないし。なんか、もしかして無駄な努力?思えてくる。
と、こういう時に限って良い音がする。