市販の方のLCRフォノイコで鳴らしたEMINENT、SYNERGYの音は、今思うと衝撃だった。
あの澄み切った空間に浮かび上がる音。
段間トランスを使わないと、こうまでも空気が澄むのか。
自作フォノイコで聴き劣りしないか、少し心配になった。
フォノイコのの入力抵抗に昇圧トランスのstage202から外した18kの抵抗を取り付け、入力抵抗値を47kΩから13kΩとした。これでカートリッジの負荷が82Ωとなるようにした。
推奨負荷の上限50Ωは少し超えてしまうがSYNERGYを鳴らしてみた。
市販のフォノイコよりは澄んだ空間が退化してしまったが、思ってたほどではない。けどやはり少し残念。
だが声の実在感、低音のバランスが良い。
市販は透明感のために犠牲になったものがある、こちらはほぼまともだ。と、言い聞かせる。
音全体が手前に来た。
エネルギッシュ、にはもう少しだな。
では本命のEMINENTを鳴らした。
SYNERGYとあまり変わらない、か。
声はさらにリアルになった。
あれ?聴き始めより声が良い。だんだん良くなっている。
以前オーディオユニオンで聴いた美空ひばりを思い出した。多分TADのスピーカーで、「こりゃホーンじゃないと出ない凄さだ」と思った。
その片鱗が出てる。
昇圧トランスを弄っただけで、システムが目を覚ましたようだ。
エネルギッシュな音、という評価がやっと分かった。
部屋を揺るがすような暴力的な音を出すと思ってたが、「凄み」だ。
うちではそう鳴っている
確か2004年にこのカートリッジを買った。17年か。
20210821