今更ながら部屋の重要性に驚いている。今のDS3000は力も無く細々と鳴っているが、それは丁寧にていねいに鳴らしているようだ。CDなのだがこの上なく繊細。以前聴いた「湧き上がる」というのとは違う、そこに突然発生する、というような鳴り方。何故か懐かしい、遥か以前に聴いたようなこの鳴り方。ああ、思い出せない。
前の部屋では5年ほどかかった本領発揮。今回は一週間ほどだ。SACDが出たころ、雑誌内で、CDで十分・まだ性能を出し切ってない、という方が居た。何を時代遅れな、そう思っていた。まだまだ使い切っていなかった。CDでは音楽を聴く気になれない、そう思っていた。それがどうだ。アナログとはまた違う良さ。秋葉原のハイファイ堂で聴いたようなスピーカーからの音離れの良さ。決して柔らかい音ではなく、しっかりとした一音一音でふわっと鳴る。
先日ハードオフでINFINITY KAPPA8.2を聴いたら柔らかく心地よい鳴り方だった。以前サウンドトップスという雑誌でリファレンススピーカーをDS3000からINFINITY RENAISSANCE 90に替えたとき、「負けた」という思いがした。以降ずっと気になっていたが、今では成程、わからないではない。でもこちらはひ弱、という感じがする。
いま、DS3000の、
壁からの両サイドの空間:70cmほど
壁から後ろの空間:70cmほど
両スピーカーの間隔:170cmほど
リスニングポイントからの両スピーカーの距離:2mほど
やはり、いや、やはりではない。8畳の広さで鳴らしたい。以前8畳の部屋で鳴らしたときはひ弱で情報量の減った音に聴こえ止めてしまった。そのときはDS3000を鳴らし切ってなかったのだと思う。部屋の音を聴いていたのだろう。
このスピーカーに限ってかどうかは分からないが、DS3000は最低8畳の部屋で鳴らしてあげたい。箪笥の上に置いてる人、壁に寄せてる人、スピーカーの間に物を置いてる人、一度何もない部屋で壁から離して聴いてあげてほしい。実際はそんな置き方無理かもしれないが、一度そのような条件で鳴らしてあげてほしい。スピーカーの本領を出し切らないで評価されてしまうスピーカーは気の毒だ。
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