シュアのTYPEⅤxMRがなんだか腰砕けに聞こえるので、DP7000を出すことにした。これは我が家のメインプレーヤーで、引っ越すまでお蔵入りにしてた。シュアはどうもアームをしっかりさせてやればもう少しいい音を出す。
SME312。ゆるぎない安定感。これを使うと3012Rはちょっとしっかり感が落ちる。LCRフォノを組み直すため、NFタイプのTAE-3TYPEを出した。
早速音出し、これだこれだ。位相ずれ?思ってたほど気にならない。故上杉氏が「貴婦人」と言ったか言わないか、よく分かる気がする。
アームベースは揺るがずしっかりと。ここがみそだと思う。これを聴くと、LCRフォノイコは広がりが足りない。
試しにシュアのM97HEにしてみた。最初は眠たい音だったが、しなやか、そんな感じだ。剃刀のようには切れ込まないが、十分切れが出てきた。
やはり私はフローティングタイプは好きではない。タンテは駆動方法はあまり関係ない。フローティングは自由度が少ない。キャビネットに凝れない。
ぼちぼち始めるか。
某社のLCRフォノのトランスを使って自作LCRフォノイコを組直す。その前にEQA-LCRの回路図を起こそうと思う。
しかしこのパーツ:私が否定してるものばかりでよくこの音が出るものだ。私の自作LCRフォノイコの音質の優位性を確認するために買ったのだが、メーカー品の実力を思い知った。・・・でもパーツを替えたらどうなるか?という興味も絶えない。
レガのプレーヤーが良い。planar2。
ベルトドライブでタンテがガラス。下位モデルはMDFと言うだけでかなり安いが、ここは譲れない。上位モデルはタンテとアームがサブシャーシで連結。これはほしいがそうなるとまた価格が上がってしまう。アームはRB220。これが分からない。見た目はいいが、この価格ではおもちゃか?と思ってしまう。難点は60Hzと50Hzが専用。色は白が良い。赤もあるらしいが日本には正規にはないかも知れない。
価格がすごい。カートリッジ付きで6桁以下。知ってる人は買うだろうと思ってたら、各ショップの在庫が殆ど無くなってる。ビックカメラのポイントで買うか?キャロット1と同様、好評を博し二世代目は価格が上がるだろう。
http://kanjitsu.com/rega-product/planar-2
以前は聞き比べても分からなかったCDプレーヤーの音質。今なら分かるかと聞き比べた。
ELEKIT TU878CD。こいつは初段AX7、終段FETのハイブリッド。だったかな。これは中音が音場真ん中にそびえる。両端は広がらず、上には伸びる。うーん、リアル、ではないがデジタルっぽくもない。
SONY SCD-XA777ES。これはSACD用として買った。今ではSACDは読み込まない。レンズ汚れか。音はソニーらしく細かい粒子で聞かせる感じか。横は広がるが上が伸びない。なめらか、までは行かないが肌触りは悪くない。以前はもっと柔らかいイメージがあったが、評価は変わった。
現在の比較ではエレキットのが上だ。しかし金かけた手前。ソニーをソニーを選ぶ悲しいオーディオマニアサガ。やっぱソニーはSACDを掛けないと意味がない。
では10cmフルレンジを鳴らしてみよう。箱に入れずそのまま鳴らすが、一本しか見当たらない。
これだこれだ。以前は「こんな音聴けるか」だったが、これはこれで味がある。齢を重ねたから当時の記憶から良いように聴こえるというのもあるかもしれない。しかしこの軽い振動版で上から下まで鳴らすというのに意味がある。音色は高域も低域も統一感があって良い。なんというか二次元というか面で鳴っているが、この自然さはDS3000で出るか心配になって鳴らしたが、こちらは大丈夫。
このなつかしさは「紙コーン」だからだと思っていた。紙のスピーカーシステムを探すか、と思ったがまてまて。ARの4xも紙だ。親父のTRIO JL-6100も紙だった。どうやらユニットの「作り方、鳴らし方」があるように思う。今回はたまたま上手くいったのだ。
しかしこの安堵感のある音、とでもいうか。片chだけでもイイ感じに鳴る。もう一本どこ行ったかなー?
サブシステムで懐かしいー音を求めている。前回はCDでは懐かしい、が出なかったので、今回はアナログで。
DENON DL103FLとトーレンスTD521、SME3012Rだ。昇圧トランスはマラツンのMC1000とした。
音はだいぶ丸くなったが、まだ「懐かしい」が出ない。これはもうスピーカーのせいかもしれない。私の持ってるスピーカーは高解像度系ばかりだ。スピーカーを替えなければダメかもしれない。ここにカーステから外した10cmフルレンジが有るが、これを適当な箱に入れるか。
それにしても今のこのサブシステム、良い音で鳴っている。このストレスのない音を聴くとメインのDS3000が心配になってくる。このサーという感じの軽やかさはもしかしてDS3000では出ないか?と。夕べ聴いてみたが心配するほどではなかった。確かにサブシステム程は無いが、十分軽やかに出るわ。
ハードオフに行ってきた。いや、何を買うわけでなく、何か無いかなー位で。DS-V5000は無かった。売れたか、店移動したか。そこでCORAL FLAT-8を鳴らしていた。いやあ、懐かしい音。私もこういう音出したい!でもすぐ飽きるんだろうなーなんて思いながら聴いた。家にはヤマハNS690Ⅲ、ボーズ301Ⅴがあるがいずれもどちらかというと最近の音。先日千葉で聞いたLo-D HS-500も懐かしい音を出してた。実家にダイヤトーンSS-510だったか?がある。いや、まてまて、山水のSP-50が家には有るじゃないか1970年製。これで行こう。
とりあえずSP台は椅子。足のがたは取った。SCD-XA777ESをEL34PPstereoに繋ぐ。アンプは左右の入力端子が遠いのでバラのマラツンのRCAケーブル、スピーカーケーブルはベル線の細いの。どうだ。
軽くさーって感じで鳴り響く。最初位相ずれっぽく響いた(これはこれで心地よい)が、CD2枚目の中ほどで落ち着き、少し厚い音になった。中央集中のほぐれない感じは変わらない。レトロには鳴らなかった。アンプが新しいか。プリを通してないからか。どっちにしても結構新しい回路と部品を使ってるのでこのアンプではレトロは難しいかも。
そいやARのスピーカーも有った。古いテクニクスのアンプもあった。こっちの方がレトロかも、なんて思う。もし専用リスニングルームを作るなら部屋の内装は濃いブルーにしようなんて考えながら・・・
オーディオが一段落したら、音楽を聴きたくなった。まずはバッハの無伴奏ヴァイオリン。バッハはあまり聴かないが、この曲は別。諏訪内晶子が好きで、彼女のクリスタルというアルバムを聴いてから好きになった。当時タイトル通り「CRYSTAL」な音色だと思っていた。
確か、チャイコフスキーコンクールで諏訪内晶子以外にだれがいるか調べてだったか、潮田益子というのを知ったと思う。ちょうど店で無伴奏ヴァイオリンを見つけ購入し聴いたが、眠たい、テクニックの少し劣る演奏と思っていた。最近のバイオリニストは聞かせる、過剰なテクニックと思っていて、ちょっと前のバイオリニストの演奏はつまらないと思っていた。しかし、今のシステムはそのテクニックを曝け出す、というより演奏に深く入っていける気がする。
今のシステムで聴くと、評価が変わってしまう。潮田はよく聴くと地味かもしれないが、テクニックはすごい。ちょっと古い、1900年初期頃の演奏に思える。実際には’71~72年の録音だ。広がりが無い分、奥で演奏してる処に吸い込まれるような気がする。諏訪内は「目映い」感じの演奏だが、こちらは若干暗い、懐かしい感じだ。
もう一つ、今度はレコード。こんなのを持っていたのを忘れてた。シゲティのもの。三番が聴きたくて買ったのに、なぜか三番がない。
まあ、この人の演奏はまだ余り印象に無い。凄さが解らない。録音はやはり詳細が分かるよう、至近距離で聴いてる感じだ。広がりはやはり無い。
最後に四季。二枚かと思ったら三枚あった。
X-8502。この曲は何となく知ってて、予備校の帰り水戸の駅ビルで買った。いい曲だ、と漠然と思っていたが、高校のセンセのタノインで聴いたら「煙のように漂う」感じですごいと思った。ただ、定位が悪く実在感が薄い気がした。久しぶりに聴いた。以前の派手さは薄くなったが良い音だ。
SFX-7507。同じ演奏の「オリジナル版か?」と思い入手したが、当時はよくわからなかった。録音年は上のものと一緒のようだ。記録には一年違うようだが、録り直しは時間費用の無駄だと思うし、演奏がそっくり。ただ、上の盤は明るい、アーヨが注目されるような中域重視のようだが、この盤若干暗い、中低音重視の録音のようだ。
もう一枚あった。これはオケとの演奏のようだが、アーヨが若干衰えたような感じがした。ネグリ指揮(この曲、指揮者居たんか?)で、ベルリン室内管弦楽団の演奏と知った。
CDだがこんなのも有った。NONOIZE CDだが、モノラル録音だ。歯切れのよい演奏で、当時はつまらない演奏と思っていたが今聴くと「オリジナル演奏」という感じでこれはこれで良い。X-8502が一番と思っていたのだが、演出過多なのかな?とも思う。MONOで、録音はイマイチ。ノイズと一緒に響きも取ってしまったようだ。
イムジチは3回四季を録音してるようだが、CDのやつが1回目の録音、X-8502とSFX-7507が2回目ならもう1枚あるのか?まあ、もうおなか一杯。
しかし私のシステム、ヴァイオリンの鳴り方が変わった。内向的な方向、というか、派手さがなくなった。以前の、その派手さは位相ずれだったのか?なんて思う。広がりのないMONOのような音は一見ツマラナいが、広がりは音量あげると出るし、演奏に没頭できる。もうちょっと何とかして抜けを良くすれば広がりも出る気がする。
スピーカーはDIATONE DS3000。このスピーカーは無個性である。そうであればアンプ・プレーヤーで音作りは何とかなると考えていた。しかし今では機器の音を判断する上と、音楽を何の加工もせず、そのまま出す、という点で重要視する。最近は「ヴァイオリンを綺麗に鳴らす」とか、「ピアノが得意」というようなスピーカーはどうもほかの音楽を鳴らすのが上手くないように思う。それだけ今のシステムは悪い録音のレコードもそれなりに鳴らせ、音楽に入り込んでいける。このスピーカーの無個性ぶりに今のほかの機器が追従してると考える。
ただ一つ、一般にこのスピーカーは音場が素晴らしいと聞いたことがある。スピーカーの後ろにも音場が広がるという。これが未だに達せてない。
無個性すぎてつまらない?今まで追求してきたことが一つ成せたと考える。まあ、予想してた形:この場合、トランジスタアンプでワイドレンジって感じか?、とは違うが。
パワーに関してはいろいろあった。しかし何とか纏まった。いろいろ勉強もさせてもらった。
軽く考えた入力トランス。これはもう一つの特徴だ。EL34シングル、プッシュプルを組み、そのあとラジ技で発売したOPTを購入した。これはアイエスオーのFX-40-5に比べて音場が広がりいい意味で音色が薄くなり自然になった。これは現在のメインに使っている。
この次に「音を作ろう」と思い、トランスを使ったアンプを考えた。ラジ技のトランスを使ったアンプの回路図はラジ技でなかなか発表しなかったので入力トランスを使った回路をネットで探した。valve’s worldというHPでEL34PPの標準とも思える回路図を使わせてもらった。入力トランスは1:1で、DYNACO markⅢを元にしたらしい。パーツにかなり凝り、配置も私の中では最高だったが、これの音は特別良いとは思わなかった。特別不満もなかったが、ラジ技の回路図の全容が分かったところで聴いてみようという気になった。
仮に4代目としよう。これは最初手ごたえがなかった。しかし弄っていくうえで、今までのアンプとは違うものを感じて行った。調整が決まった時、元の回路に戻っていた。しかし音はなにかブレイクスルーした感じだ。音を漉して漉してエキスを拾い上げたようだが、無くなったものは無いような、理想の音じゃんと思える増幅器だ。トランスを使ってるのでSNが悪くなってるとかエネルギーが削げるとか、周波数レンジが狭まるとかあるはずだが、聴感に現れないのかもしれない。
力感、躍動感もほしいところだが、違う方向でチューンしている。音の純度を上げる、ということ。これはプリの性格に合わせて今の音を作っている。無味無臭、特徴のない音、だが、録音のアラまで表現する、これが私の音だと思う。
小学校のころ聞いたアルルの女のLP、これはつまらない録音と思っていたがそれなりに鳴る。これがうれしい。学生の頃オンキョーのショウルームで聞いたSHOW-YA?のCD、「こんな音が市販システムから出るのか」と衝撃を受けたが、いま、その近くまで来てると思う。
プリアンプに関しては、システムの一番重要な機器と思っている。しばらくプリ無しで聴いてたことがあったが、この時は純度はいいが、パリパリな音の感じだった。力感もなかった。これは以前マラツンのSM700でもそうだったし、EL34PPstereoタイプでもそうだった。これら両方でプリを通した時の音と言ったら、抜けは悪いが生き生きと鳴っていた。この時からプリは必要と感じた。
初代はマツキンのC22イミテーションだった。アウトに35μFのコンデンサが気に入らず、故上杉さんの設計TAC-1の回路を借用して組んだ。特に優位性は感じなかった。このときはクォードタイプのプリも有り、聞き比べるとこちらはなんかもやもや、定位が悪く感じた。カソードホロワにアウトプットトランス付き、というのも組んだが、これも抜けが悪くもやもや、すぐに解体してしまった。
TAC-1タイプは力感がないアンプだったが、中高域の抜けがよくこの点では他機に勝るものがないと思えた。それで現在も使っている。低音が出ないのはインピーダンスのマッチングかとも思っていたが、現在は問題は解決したかと思っている。
パーツには凝ったが、最近は入手が難しくなっているので妥協もした。ヴォリュームはアルプスRK50の最高級品、結合にはVISHAYの抵抗、配線には手持ちの6NAWG18、シャーシはアルミ板を組み合わせたもの。脚はセイシン。信号の流れを行ったり来たりさせたくなかったので入力は後ろ、出力は前とした。
今思うとフィルターコンデンサを外してみたり、電源の抵抗をもう少し良いものにしたりともう少し詰められるか。
中高域の抜けは思うに最高、低音は若干軽い。プリは無個性で行く。個性はフォノとパワーで作る。・・・氏家さんの高帰還、飢餓回路のプリも試したいが、敷居が高すぎ、そうなるとパワーも、となってしまう。