浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

ゴーン・ガール

2014-03-19 17:40:57 | 
ネットで紹介されてて、面白そうだなと思った本がちょうど図書館にあったので借りて読んでみた。
ゴーン・ガール 上 (小学館文庫)ゴーン・ガール 下 (小学館文庫)
「ゴーン・ガール」

(関係ないけど上下巻並べると絵になる装丁の本っていいよね)

「イヤミス第一位」ってあって何だろ、と思ったら「嫌なミステリー」だってさ。言っていることはわかるけど、その一位を読むってのも物好きな話だね。もちろん僕のことね。

冒頭はシンプル。いろいろあるけど普通に暮らしている夫婦の奥さんがある日失踪する。それに気づいた旦那の章と奥さんの章が交互に描かれる。

肝としては旦那の章はあくまで現在進行形であるのに対して、奥さんの章は数年前からの日記、つまり「過去」ということ。

特に奥さんの章で描かれる旦那の描写が、僕は同じ男性として「ああ、こういうとこダメだよなぁ」と思いつつ「でも、こういうとこあるよなぁ」と身につまされました。

旦那はもちろん普通の男だから奥さんを殴ったり反社会的なことをやっているわけではない。

ただ男がよくやる「女性からの信頼を少しずつ損なっていくこと」をやっているだけ。

これがねぇ、痛いんです。男なら少なからず皆やっている場合があることだから。

僕が「ああ、、、」と思ったのは「女性から聞いた話を覚えていない」ということ。例えばこの小説の中では「来月のいついつは誰々と食事に行く」なんてことを奥さんが言ったのに覚えていなくてその日に「食事に行かない?」と誘っちゃう、とかね。

これをやられると「こっちの言ったこと覚えてないんだな」と思われちゃうよね。

でも、僕よくこれやります。ほんとにごめんなさい。

聞いていないわけじゃなくて、聞いているつもりなんだけど、単純に頭からスポッと抜けてしまうだけ。いや「それを人の話をちゃんと聞いてないと言うんだ」と言われればごめんなさい、というしかないけどさ。

仕事でもなんでも手帳にメモをしないと忘れてしまうから、すぐにメモをしておくようにしている。メモをした瞬間に「よし、忘れていい」と安心しちゃうんだよね。

「記憶力がないんだ」というのは好きなもの(例えば映画とか、どこぞで食べた豚バラとか)をいつまでも覚えているんだから当てはまらないと思う。

いやぁ、嫌ですね、我ながら。