浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

悪役レスラーは笑う

2005-12-29 03:49:13 | 
大体プロレスという世界自体が虚実が入り乱れ、時に交わり面白い。
そのノンフィクションというのは大体名作が多い。
いや、プロレスに限らないな、格闘技の世界は、
真剣勝負の間に生まれるドラマが常にある。

その中でも特にプロレスは金も乱れ飛ぶし、
豪快な登場人物が多いし。
本題とはずれるけど、プロレスの裏話でおもしろかったのは、

クマと闘ったヒト
中島らもとミスターヒトの対談。(というかすばらしい雑談)
これは面白かった。

話を戻して、
悪役レスラーは笑う 「卑劣なジャップ」グレート東郷 森達也/著


力道山の時代に活躍してたヒールの元祖、グレート東郷という
レスラーを追ったノンフィクション。
国民的英雄、力道山がなぜ国民的ヒールグレート東郷と親交があったのか、
そもそもグレート東郷はなぜ、アメリカ人からは卑劣なジャップといわれ、
日本国民の感情も逆撫でするようなヒールの道を選んだのか。
古し話なので謎は謎のままになるところもある。
けれど謎が謎のままであること自体がプロレス的といえばプロレス的。
面白い世界だよ、ほんとに。

著者の森達也氏はかなりノンフィクションを書いてる気がする。
今年は「職業欄はエスパー」も読んだし。

十分楽しめる三ツ星★★★☆☆