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日本の借金が収入を超えた。手遅れが病気で一番怖いことに気付いてほしい(学校で教えてくれない経済学)

2010-12-25 12:30:01 | 経済学
クリスマス休暇前の薄商いの中、週末木曜日のNY原油先物相場が一時バレル91.51ドルをつけ、2008年10月来となる91ドルを突破したと24日のWSJ紙が書いていた。日本のマスコミ、特に一般紙は、原油が91ドル突破を重大ニュ-スとして取り上げていない。

ガソリンがリッター140円、150円へと上がり始めてから取り上げては手遅れだ。ドル建てで原油相場が上がっても値上がりが比較的目立たない。それは円相場が1ドル80円そこそこで落ち着いているお陰である。ただ、日本では、デフレ恐怖症になっているから、円が高くなるとマスコミも政府をたたく。ドルが下がるから円が上がる。円の値打ちがあるから円が上がるのではない。ドル垂れ流しの状態が収まらない限り円は安くならない。

ところで、日本の新聞、テレビは、2011年度の予算が92兆4,116円で決まったことを一斉に伝えた。25日の読売朝刊は、年収409万世帯がローン残高6,680万をかかえてさらに借金を443万続けると分かり易く解説していた。日本の1年間の稼ぎはGDPであらわす。日本の借金の額は「稼ぎ」(GDP)の倍である。ニューズウイーク最新版は11年の日本の財政赤字はGDPの2.34倍と書いていた。同誌によればギリシャ1.39倍、イタリア1.2倍と比べて日本の赤字ははダントツのトップである。

格下げが進むと国債の値段が下がる。国債の値段が下がると利払い金利が増える。利払い金利が増えれば財政赤字が増える。財政赤字が増えれば債券が売られる。その結果国債相場が下がる。放漫財政でギリシャは戦後3度デフォルト(債務不履行)を経験している。そのギリシャ政府が将来を見据えて緊縮財政に踏み出した。フランスは国民の厳しい批判にも関わらず法的退職年齢を60歳から62歳への引き上げを議会が可決した。イギリスも予算削減に大ナタをふるった。

国債の利払い金利は日々変動している。ざっと見てギリシャの8%、アイルランド7%、ポルトガル6%、スペイン5%が「利回り」上位争いに必ず顔を出している。「稼ぎ」の倍の「ローン」の日本は、国債の90%を日本人が持っているということで金利は1.2%と低い。ただ、財政赤字拡大必至の米国で一時3.5%を超えた。今年10月は2%だった。アメリカの上昇に引きづられて日本の利回りも上がりたがっている。

日本政府が昨日決めた予算の国債費用は21兆5,491円である。読売朝刊の「解説」では、一世帯あたり215万円になる。国債の値段が下がれば利回りが上がる。利払いが増えれば赤字は増える。問題はいつ、世界の格付け会社が日本国債の格下げに動くかだ。日本政府は子供手当を増やした。ところが、日本のお母さんの半分以上は貯金に回したと民間調査機関が発表していた。このままでは今の政府は持たないとお母さんは肌身で感じているからだろう。

原油相場91ドル突破の話から大いに脱線した。財政赤字が増える国の通貨は売られると相場が決まっている。日本は1ドル80円で「困っている」と言うが、財政赤字が増え続ける国の通貨は買えない。日本のマスコミは円が売られる(円安)を歓迎している。円が安くなると原油代を押し上げる。輸入が99%の小麦が上がる。小麦が上がればパンの値段が上がる。

原油は早晩100ドルを超えるだろう。世界的金余りで投機資金がうごめいているからだ。人食いサメが海水浴場のそばでうようよ泳いでいる情景を想像して欲しい。原油が上がれば当然ガソリン、重油が上がる。重油が上がれば電気代が上がる。暖房費が上がる。そこではじめて喫茶店でも原油急騰が話題になるだろう。日本を殺すのは狂乱物価である。手遅れが病気で一番怖い。政治家の勝手で日本を殺さないで欲しい。(了)

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