「右肩が凝ってしんどい」という方が来られました。
脈診で肝虚がありましたので、肝虚の治療をすればいいのですが、
「あのー、今ね、ちょっと治療法の研究をしているんですが、頭に1本鍼をさせてくれませんか」と尋ねたら、二つ返事でOKをもらいました。
早速「頭頚右5」に鍼をしました。
頭頚5をいうのは、頭蓋JAAの名称で、頸部と肝に作用すると考えているツボです。
鍼をしてからすぐに、
「どう? 肩の動きなどは、良くなったかな」と聞くと、肩を上げ下げしたり、首を左右に曲げたりしていました。
そして、
「ああ、肩の中にあった塊がなくなりました」と言う。
「肩の中にあった塊? 何ですかそれ?」と聞くと、
「肩が凝り過ぎたのか、中に塊があるような感じがしていたのです」と言いながら、写真のようなポーズをとりました。
お、このポーズはいいなぁ、と思いながらも、治療の方を優先したので、写真を撮るのを忘れていました。
そして、全面の鍼をしてから、
「ね、さっきのポーズが良かったので、ブログ用に写真を撮らせてくれない?」と聞くと、ニコッと笑って承諾してくれた。
そして、再びそのポーズをしてもらい、写真を撮って本人にも見てもらい、
「このポーズはいいので、ブログに使わせてくださいね」と言うと、笑いながら、
「いいですよ。写真で見ると私じゃないみたい。ウフッ!」と喜んでいました。
頭にたった1本の鍼を打つだけで、このような変化が出せるのです。
スタッフと一緒に食事に向かいながら話をしました。
「JAAは仙腸関節や椎間関節など、いろんな関節に鍼を使いますが、この頭蓋JAAは、頭部だけに鍼をする方法なので、患者さんにすれば、こちらのほうが不思議に思うかも知れないなー」と。
七星論では、全身を七星に分けて、それぞれの七星と他の七星を対応させてあるので、このような手法はたくさんあります。
頭蓋JAAも、頭部に全身の関節を配置して、その反応点で治療していくものですので、あまり不思議なことではありませんが、分け方が細かくなりますので、そこのところが難しい。
しかし、9月の 臨床実践塾 では「頭蓋JAA」を公開することになっているので、それまでにはまとめるつもりです。
それまでは、頭蓋JAAの臨床を読みながら想像を膨らませてください。V(^◇^)v