ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

BP原油流失事故は人間の傲慢さに対する天罰か(学校で教えてくれない経済学)

2010-06-17 21:55:48 | 経済学
「塞げない穴は掘るな」ということが、今回メキシコ湾で起きた原油流失事故の教訓だとウイリアム・サレタン記者が、さらに「流失事故で海が悲鳴を上げている」のタイトルで、「化学処理剤で油が変質、海底では逆効果となっている。」とシャロン・べグリー記者(サイエンス担当)がそれぞれ近着のニューズウイーク(NW)誌に書いていた。

オバマ非難が米国で高まって来ている。オバマ大統領は、4月1日、環境への影響を懸念する民主党内の声を押し切って、アメリカ沖合での石油・天燃ガス探査・開発にゴーサインを出した。その直後の4月20日、深海油田掘削施設が爆発、作業員11名が死亡した。

「あれから8週間、いまだ原油流失は止まっていない。オバマは5月2日、始めて現地を訪問した。オバマは技術を過信した」、「オバマ大統領はBP事故への対応のまずさから共和党の餌食に晒されている。オバマはBP対策に忙殺されそうだ」とNW誌は書いていた。

ところが、同誌は別ぺ―ジで、「メキシコ湾での惨状を見れば、業界関係者はさぞ肩身の狭
い思いでいるだろう。。。などと想像したら大間違い。現実には、世界で海底油田事業が益々盛んになりそうだ。」とNW誌は書いていた。

インドと中国のエネルギー消費は,2030年には1990年の3倍に増え、世界全体の28% を占める。中国のエネルギー消費は14年にアメリカを抜く。30年までに日量6500万バレルの供給増が必要だとIEA(国際エネルギー機関)が予測しているとWSJ紙は紹介した。

現在の世界の原油需要量は、日量8600 万バレルである。20年先には75%増加するとIEAは予測した。特に中国の需要増加がリードする。このところ都市と農村からの出稼ぎ労働者との賃金格差が縮小してきている。その裏には、中国の一人っ子政策がある。45歳以上の人口は10年前の27% が現在は32% へ増加した。故郷の近くで働きたい。同時に劣悪な労働条件では働きたくない。給料は上がり、消費は増えるとWSJは書いていた。

緊縮財政を今後ますます余儀なくされる欧米経済には多くを期待できない。世界経済は、好むと好まざるとに関わらず、欧米からアジアへパラダイムシフトしていくのであろう。

足元の原油(WTI)相場はどうか。17日、バレル73セント高、77.67ドルで取引を終了した。ハリケーンがメキシコ湾を襲えば、BP原油流失事故の解決はさらに先延ばしされるとの思惑が底流を流れている。ユーロ相場の落ち着きも原油相場を下支えしたようだ。

米海洋技術協会は「遠隔操縦ロボットアームは人間の腕や手に匹敵する。」と言い放った。いまだ原油流失を止められないとNW誌は書いていた。人の傲慢に対する天罰だろう。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

関西大手電鉄会社株主総会(スケッチ&コメント)

2010-06-17 08:23:45 | スケッチ


関西大手電鉄会社株主総会

江嵜企画代表・Ken



 「阪神なんば線」が開通して1年3ケ月近くなる。神戸三宮から大阪難波までを乗り換えなしで通しただけ売り上げが急増したと話題になっている。16日、梅田芸術劇場で開かれた当の電鉄会社の株主総会で、そのあたりの裏話を聞きたく楽しみにして出かけた。

 総会が始まる30分前に会場に着いた。阪急梅田駅から会場まで早足でも10分はかかる。ほとんどが老人である。筆者も含めてだが、少しでもいい席に座ろうと思う人が長い列を作りながら小走りで歩いていた。総会の後、何人ほど出席していたのですか、と聞いた。よく分からないがと前置きして第二会場の株主をいれて4,000人は来られたと思うと教えてくれた。

 平成21年4月から同22年3月の事業活動について、プロジェクターで映しながら説明のあと、お目当ての質疑応答が始まった。17、8人が入れ替わり立ち替わり聞いた。議長に指名されると株主番号と名前を始めに言う。一問だけの人は稀で、ほとんどの人が3問は聞いた。

 「阪神なんば線」については、当初38億の増収を見込んでいた。ところが既に34億を超え目標の90%以上をクリアした。1千億円の工事だったが、地下鉄方式が採用され、半分を公的資金で賄った。そのお陰で運賃を安く設定できたことが増収に結び付いたと説明した。

 甲子園球場は見事にリ二ユーアルした。ところが甲子園駅はエレベーターもエスカレーターもない。毎年株主総会で質問が出る。なぜやらないのか?と比較的若い男性が議長に詰め寄った。担当役員が議長に呼び出され、「現在、県、市、電鉄合同の会議を開き、妥協点を模索している」と回答した。エレベーターだけなら10億もあればできる。駅全体をバリアフリーにするとなると電鉄会社だけでは対応できない。補助も出ないと答えていた。

 阪神タイガースの外人スカウトがミスを続けている。どういう基準で外人を選ぶのかと聞いた。数人をリストアップしておき、その中から日本に来られるタイミングが合えば採用している。今年はマートンが活躍しているが、彼も以前からリストに入っていた。たまたまオマリーを解雇して、シ―ツに代えただけだと答えた。

 宝塚歌劇の出し物が最近面白くなくなったと長年宝塚ファンと言うご婦人がこれまたかみついた。東京宝塚は稼働率は102%だが、本家の宝塚は85%だと素直に認めた。昨年の新型インフルエンザの影響もあったが、脚本、演出、生徒に至らぬところがあれば、改善していきたいと答えていた。

 東京の電鉄会社と比べて給与が高いのはなぜかとさるご婦人が、役員報酬と併せて答えて欲しいと質問した。給与が多いのは事実と認め、コストパフ―マンスが他の電鉄やJRと比べて、営業区間に恵まれていることで運転効率がいいためだと答えた。役員報酬は平均で一人2,700~800万と答えていた。

 その他ではCO2問題での権利の売買、不動産投資、マンション経営、阪神線と阪急線間の接続の悪さ、上りに加えて下りエレベーターの設置などの質問があった。質問は10時半過ぎから12時半過ぎまで続いた。全てを書ききれない。

 いつものように会場の様子をスケッチした。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする