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米、3%へ利上げ、インフレ懸念:米国経済ー学校で教えてくれない経済学

2005-05-04 09:19:41 | 経済学
 5月3日、米FRB(連邦準備制度理事会)は、FOMC(公開市場委員会)
8期連続でFFレートを0.25%利上げし、年3.0%とすると発表した。

 注目された利上げの「慎重なペース(Measured Pace)」という文言は
市場の思惑的な動きを回避する目的から据え置かれたとの見方が多い。

 FRBの今回の利上げと声明文は、①インフレ懸念をより強めた。
②異常だった金利水準を「正常な位置」へ戻す過程であると見られる。

 FRBは、最近の一連の米景気鈍化を示すデータは、原油相場が早い段階で
上昇した影響が出ているためいすぎないと評価し、むしろ最近物価が上昇して
いることをより懸念を声明文で明記した。

 市場の予測では、年内にあと0.25%利上げが少なくとも2回
あるいは3回実施されるとの見方が多い。

 5月3日のNY為替市場では、ドルが売られ、1ドル=104.97円から
1ドル=104.91円へ値下がりした。対ユーロでは、1ユーロ=1.2913ド
ルから1ユーロ=1.2886ドルへ値下がりした。

 利上げは利回りから見てドル買い条件であるが、米10年物国債利回りが
年4.20%とFRBの利上げに反応しなかったことから、米景気の先行き鈍化を
嫌気したとお見方が多い。

 5月3日のNY原油先物相場は、バレル1.42ドル、2.8%下げ
バレル49.50ドルで取引された。原油安に連れて燃料油、ガソリン相場もそれぞ
れ小幅ながら値下がりした。

 原油相場の値下がりは、米石油製品在庫が増加傾向にあるためであるが、
6月15日開催予定のOPEC総会で増産を示唆するOPEC関係者の発言を
嫌気したものと見られている。

 5月3日のNY株式市場は、FRBが声明文の中で、長期的なインフレ懸念は
十分抑制されているという文言を修正版では外したことから、FRBの
インフレ懸念が根強いと判断して値下がりする銘柄が多かった。

 NYダウは取引終了間際で反発に転じたが前日比5ドル高とほぼ横ばいで
取引を終了した。

 米FRBが短期金利の目標を3.0%へ引き上げたことで米国の
公定歩合は年4.0%となる。

 年内あと2~3回の0.25%の利上げが予測されているから、
実質的にゼロ金利の日本や2.0%のEUとの金利差がさらに
拡大することになる。

 にもかかわらず、ドルは対円でも対ユーロでも売られた。

 このことが何を意味しているのであろうか。
 
 大いに気になるところである。(了)

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